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健康づくり

脳の健康を保つ食事 魚の脂肪酸を上手に摂取

2014/12/25 日本経済新聞 プラスワン

厚生労働省は日本人の食事摂取基準でDHA・EPAの目安量を示している。また、文部科学省の食品成分データベースでは、可食部100グラムあたりのDHA・EPAの含有量を調べられる。これらも参考にしながら、毎日少しずつ、いろいろな種類をバランスよく食べるようにすることがポイントといえそうだ。

高齢者のなかには脂っこい食べ物が苦手という人もいるだろう。そうした場合も、調理法を工夫して、なるべくバランスのいい食事から取るようにする。

ビタミンEやビタミンCといった抗酸化物質を豊富に含んだ食材や食品を多く取ることも脳の健康維持につながるとされる。ビタミンCは動脈硬化の要因のひとつといわれるLDLコレステロールの酸化を抑える働きがある。毎日の食卓には野菜も欠かさないようにしたい。

一般に、人の認知機能は加齢とともに低下するとされるが、食事との関係はどうか。古賀さんは脳を健康に保つためには、良質な睡眠、ストレスをためない生活などとともに食事の重要性を指摘する。「血管の問題がまだ生じていない40歳ごろから、脳の健康を意識した食生活を心掛けてほしい」

■研究進展に期待

認知機能とDHA・EPAの関係についてはわからないことも多い。ただ内外の医療機関などから研究報告が出ている。京都大学iPS細胞研究所の研究チームは、さまざまな細胞に変化するiPS細胞を認知症のなかで最も多いアルツハイマー病患者から作製し、低濃度のDHAを投与。その結果、細胞死を引き起こす「脳細胞ストレス」を軽減することがわかったという。

この成果は、米科学誌の電子版に掲載された。DHAを食事で取ることとの関係には触れられていないが、アルツハイマー病が将来発症するのを抑えるのに、DHAが役に立つ可能性を示している。

オメガ3脂肪酸と認知機能の研究は、今後の進展が期待される分野といえる。

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■缶詰なども使い手間省く

DHA・EPAをどう料理で効率的に取れるようにするか。

ファミリークッキング・スクール(東京都中野区)を主宰する浜内千波さんが、DHA・EPAと抗酸化物質を同時に取れる魚料理と野菜を組み合わせたメニューの一例として示すのは、昔からある焼いたサンマの大根おろし添え。大根は動脈硬化を抑えるとされるビタミンCを含み、脳の健康に良い組み合わせだ。

煮魚料理は、中火でコトコト煮込む。煮汁にはDHAやEPAが含まれているのでしっかり取るように。毎日、魚料理は面倒という場合は、「週に何度かは刺身や缶詰を買うのも1つの工夫」と話す。

(ライター 猪瀬 聖)

[日経プラスワン2014年12月20日付]

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