足の静脈瘤の治療 レーザー・高周波で負担減新手法、相次ぎ認可

足の血管が皮膚の表面にぼこぼこと浮き出てくる病気の下肢静脈瘤(りゅう)は、立ち仕事をしている中高年の女性に多く、体質も関係するといわれている。症状が強い場合、血管の内側からレーザーを照射する治療などを実施する。今年、この血管内治療で2種類の方法が相次いで保険適用された。「従来より患者の負担が少ない」(専門家)のが特徴で、入院しないで日帰りすることも可能だ。
血液が逆流して血管が浮き出た患者の足(お茶の水血管外科クリニック提供)

血液は心臓から動脈を通って全身に行き渡り、静脈を通って心臓に戻ってくる。足では重力に逆らって下から上へ血液が流れる。このため途中で血液が逆流しないよう、足の静脈には弁が付いている。

しかし、長時間立ちっぱなしの人などでは血液を押し上げる機能が低下するとともに、弁に負担がかかり壊れてしまう。その結果、血液が逆流して足にたまってしまう。これが下肢静脈瘤で、静脈がぼこぼこと膨らんだり、浮き出て見えたりする。

■患者1000万人

患者は女性が多く、年齢を重ねるに従い発症頻度も高まる。美容師や理容師、販売店員など1日中立ったまま仕事をしている人に起きやすい。国内患者は軽症も含め、推定で1000万人を超える。

初期には足のむくみ、だるさなどを覚え、夜に足がつるこむらがえりが起きる。悪化すると血液がたまり皮膚炎が起きて皮膚が黒ずむ。最悪の場合、潰瘍になってしまうという。こうなる前に治療する必要がある。

お茶の水血管外科クリニック(東京・千代田)の広川雅之院長は「下肢静脈瘤は普段忙しく、なかなか診断に来られない人ほど、足のだるさを我慢してしまい悪化しやすい」と指摘する。足のだるさが気になる場合、一度立ち上がって30~40秒後、自身のももやふくらはぎを見ることを専門家は勧める。血管が浮き出ていたら症状が徐々に悪化しているサインになる。

下肢静脈瘤は家族に患者がいると起こりやすく、妊娠・出産がきっかけになる例も知られている。40代女性のAさんは2人目の子どもの出産を機に夕方になると足がひどくむくむようになり、夜は足がつった。母親がこの病気に長年悩まされる姿を見てきたAさんは、自分も同じ症状だと気づいたという。

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