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音なしでもノリノリ 無線ヘッドホンで「フェス」

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音楽が流れない静かな空間で、ワイヤレスヘッドホンを着けた参加者が思い思いに踊る――。そんな催しがクラブを中心に新たなダンスの楽しみ方として注目されている。野外の音楽イベント(フェス)が発祥になったことから「沈黙フェス」「無音フェス」などと呼ばれ、音楽イベントに付き物の騒音対策の切り札としても期待されているようだ。

クラブなのに静寂が広がる

打ち放しのコンクリートの壁面、薄暗い中で明滅する極彩色のレーザー照明、一段高く設けられたDJブース、アルコールを給仕するバーカウンターとハイスツール……。いかにもクラブという店内にあって、ただ一つ違っていたのがその静寂さ。耳をつんざく爆音が聞こえてこないのだ。

8月20日夜、名古屋の繁華街・栄の一角にあるクラブ「iD cafe」で、「サイレントディスコ」と銘打ったイベントが催された。客は1階入り口でヘッドホンを受け取って入場する。

イベント開始の午後10時を前にダンスホールでは数十人がスタンバイした。ヘッドホン姿が集う異様な光景に「ぱっと見ると恥ずかしい」と20歳男子学生。入場すると同時に思わず噴き出したり、グループで記念写真に納まったりする姿も見られ、見た目の目新しさを楽しむ客は多かった。

イベントが始まり、それぞれがリズミカルに体を動かし出す。かかる音楽はアップテンポな洋楽やラップにB'z、宇多田ヒカルといったJポップも混じり、「これ、何て曲だっけ」などと会話も聞こえてきた。ヘッドホンを外せば簡単に会話ができるのが利点。21歳男子学生は「好きなときにしゃべれて、聴き疲れたら休憩できるのがいい」。

雑音なく「純粋に音楽を楽しむならこっち」

クリアな音質はおおむね好評。水沢夏実さん(22)は「雑音なく音が広がる。純粋に音楽を楽しむならこっち」、加藤昌樹さん(26)も「リズム感覚が独特で通常だと皆に合わせにくいけど、周りの景色を忘れて自分の世界に入れる」と満喫していた。

「(ヘッドホンを装着したままでは話しかけられないので)ナンパされないのがよかった」(22歳女性)と意外な理由で評価する声も。

半径30メートル圏内、一度に100人以上使える

使用するのは音響機器メーカー、アツデン(東京都三鷹市)が2011年に発売した「MOTO DW-05」。広帯域・高音質の無線音声伝送技術「2.4ギガヘルツデジタル」で半径30メートル圏内に電波が到達。電池寿命の短さや音声のタイムラグも克服した。一度に100人以上で使用できるため、大規模イベントに向く。

この日のイベントも参加者は延べ百数十人に及んだ。もちろん好意的な意見ばかりではなく、開始前に「ヘッドホンで聴くなら家でも同じ」と指摘していた24歳女性は、「体に音が響かないのが物足りない」と不満顔。クラブの醍醐味ともいえる重低音を求める常連客には不評なようだ。

今回の試みはクラブで毎週水曜に定例開催するイベントが4周年を迎え、趣向を凝らした記念行事を企画したのがきっかけ。DJの一人のMEGURUさんが昨年、米ロサンゼルスで体験して面白さにほれ込み「日本でもいつかやりたい」と構想を温めてきた。

野外イベントの騒音対策にも

欧州では10年ほど前に野外の騒音対策として誕生。スイッチ一つで複数のDJの音声を聞き分ける試みも登場するなど、ここ数年ブームの兆し。日本では野外ロックフェス「サマーソニック」など大型イベントに限られてきたが、機器の普及に伴い「ここにきて一気に知名度が上がった」(アツデンの大石亮マーケティングマネージャー)。

同社では機器の貸し出し・販売などこの1年で、100人規模の集まりだけで15回ほど協力。小規模なものでは数十回開催されているという。

文化的なイベントからの引き合いもある。初めて手掛けたのは12年春、東京国立博物館(東京・台東)の庭園で。音楽を流すイベントが至近距離で同時開催されたため、片方をヘッドホン経由で流すアイデアだった。

音楽以外のイベントでも、市街地の屋外開催では騒音対策が必要になる。同年には静岡市では映画祭の上映にも携わった。ダンス教室や海の家など騒音対策に頭を悩ます施設は多いだけに、活躍の機会はまだまだ増えそう。沈黙フェスとしても今秋は東京・神田で過去最大規模のイベントが計画され、広がりを見せている。(中川淳一)

[日経MJ2014年9月1日掲載]

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