カレー店「R食堂」もその1店。「食べやすい優しい味に仕上げている」と店主の小林信二さん。「豆おもろカレー」はひよこ豆など4種の豆を使う。豚足はほろりととろける。臭みも取り食べやすい。脂を一切加えず、地元野菜をふんだんに使って作る優しい味のスープとよく合う。

豚足の脂が溶け込み、コクに深みが増す(イワタライスランド)

米穀店「イワタライスランド」の「磐田おもろカレー」(現在テークアウトのみ)は砕いて骨を除いた豚足を、店で販売する中辛のカレーとともに煮込む。豚足の脂が溶け込み、コクに深みが増すのだろう。「濃厚な味は食べ応えたっぷり」(運営会社代表の高梨謙太郎さん)だ。

人気漫画・アニメ「ゆるキャン△」で紹介されたことなどを機に、最近では地元以外から食べに訪れる若い世代が目立つ店もある。金原さんは「コロナ禍が収束したら磐田に食べに来る人が増え、店も増える好循環に期待したい」と話している。

<マメ知識>歴史にもカレーとの縁
 金原さんによると、カレーによる街おこしを始めてから分かったというが、「磐田市は実はカレーと歴史的な縁のある地域だ」と言う。日本でいち早くカレーを食べた海軍で中将だった赤松則良氏が、磐田ゆかりの人物だったからだ。
 江戸幕府が倒れると、幕臣だった赤松氏はこの地に移り住み、磐田原台地に茶園を開拓した。同氏が建造した邸宅の跡も市内に残る。いつか磐田で赤松氏とカレーの縁に思いをはせながら、おもろカレーをいただいてはいかがだろうか。

(浜松支局長 新沼大)

[日本経済新聞夕刊2021年9月2日付]