――海外で育ちました。

「4~16歳までドイツで過ごしました。日本の教育と似てるのは暗記を重視するところですね。ゲーテやシラーの長い詩を覚えさせられました。異なるのは、自分で考えることにも重きが置かれている点です。例えばピタゴラスの定理はクラスで議論しながら証明していきます。先生が多少ヒントを出しますが、こういうものだとは言いません」

「3歳の孫がいるのですが、保育園の散歩の時に先頭に立って歩きたがるそうです。保育園の先生が『いつも前だから1番後ろでみんなを見守るのも大事』と教えたら、我慢して後ろからついて行ったんですね。それを褒められて本人には充実感があったそうです。こうした教えもリーダーを育てるのかもしれないなと感じました」

(奥田宏二)

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対談でも独自視点

IIJの広報誌で「人となり」という各界トップとの対談企画を2014年から続けている。小泉純一郎元首相や日本電産の永守重信会長、作家の塩野七生さんら大物も登場。「様々なポストを経験し、いろんな方に会う機会がありました。社交的ではないんです」と謙遜する。

対談では政治や経済など硬派な話題に加え、ユーモラスな独自の視点ものぞかせている。塩野さんには「これまで書いた人物のなかで夫にするなら誰ですか?」と問いかけた。

かつ・えいじろう 1950年生まれ。埼玉県出身。75年東大法卒、大蔵省(現・財務省)入省。理財局長や主計局長などを経て、2010年に財務次官。12年にIIJ特別顧問に就き、13年から現職。

[日本経済新聞夕刊 2021年9月2日付]

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