エンジニアが営業担当を引っ張って売り込みに行くのは当然だと思っていましたが、そう考える人は少数派でした。もともと稼がないと会社が立ちゆかなくなるとの危機感があり、営業出身の上司からもコツコツ稼ぐことの重要性を教わっていました。このころに培った仕事に向き合う姿勢は、のちにばね生産部門や営業のトップになったときにも役立ちました。

■光ファイバー関連工場は撤退。

振り返ると失敗は少なくありません。光ファイバーコネクターの「フェルール」はフィリピンに工場を建設し従業員も確保したにもかかわらず、事業環境の激変で生産から1年足らずで撤退しました。フェルール自体への収益への期待は大きかったのですが、売る努力が足りませんでした。

技術系出身初の社長になった今、目下は急速に進む電気自動車(EV)シフト対応が課題です。EV化で当社は300億~400億円の売り上げがなくなる計算です。さらに「カーボンニュートラル」に向けた戦略も待ったなし。いつの時代でも過去と同じ事業環境というのはあり得ません。過去の成功にも失敗にも、とらわれすぎてはいけない。その時々に必死にもがき、新しい戦略を考え抜くしかないと思っています。

あのころ……

自動車大手の海外展開は、北米以外にも中国やタイなど東南アジア、インドなどへ広がった。部品各社も現地生産を開始し、2000年代に入ると業績は拡大した。ニッパツも恩恵を受けた。だが、00年代後半に円相場が一時1ドル=80円台に上昇し超円高に苦しむ局面もあった。

[日本経済新聞朝刊 2021年8月18日付]


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