2021/7/29
「茶房 一会」では、旬の季節に水なすカレーがメニューに加わる

貝塚駅から北東へ車で5分。府道204号堺阪南線に面して開業70年を超える「うどんダイニングよさこい」のメニューには「泉州水なすうどん」がある。3代目の中岡靖昭社長が「10年ほど前、地元産品を使ったご当地うどんとして始めた」という。油通しした短冊状の水なすに辛味噌をあえ、うどんとともに少なめの汁に絡めて食べると、みずみずしさが際立つ。焼きナスならぬ「水なすステーキ」では「皮の柔らかさを味わってほしい」と中岡社長。

水ナスの漬物は白だしなどの浅漬けで、透明な袋で中身が見えるパッケージが多い。泉州では同じ浅漬けでもぬかにくるんで数日で味わうのが主流。JA大阪泉州ではぬかにくるんだ「水なす浅漬け」や泉州発祥とされるタマネギを使ったものなどドレッシング2種類と生の水なす8個のセットなどを8月末までネット販売している。

<マメ知識>冬は菊菜栽培、経営を安定
 泉州でとれた水ナスのタネを他の地域で育てても「皮が固くなったり、みずみずしさが足りなかったりする」とJA大阪泉州の中司賢吾さん。泉州の土壌や気候のなせる技で、多くの農家は冬場には鍋料理に人気の菊菜(春菊)を栽培しており、「他の野菜農家より経営は堅調」(同)という。
 同JAは今年から大阪府と就農者を養成する「大阪産(もん)スタートアカデミー」を開催。「水なす+きくなアカデミー」の就農検討コースに5人が応募。面談や座学を経て10月から農家での実習に取り組む。

(堺支局長 高佐知宏)

[日本経済新聞夕刊2021年7月29日付]