大阪の泉州水なす みずみずしく皮柔らか、果実のよう

2021/7/29
下ぶくれでずんぐりとした形が特徴(貝塚市の中出農園)
下ぶくれでずんぐりとした形が特徴(貝塚市の中出農園)

下ぶくれでずんぐりとした「泉州水なす」は大阪府南部、泉州地域の特産だ。JA大阪泉州(泉佐野市)とJAいずみの(岸和田市)が地域ブランドに登録。柔らかい皮と水分の多さが特徴で、生で食べると、みずみずしさとほんのりした甘さが味わえる。

貝塚市の中出農園の中出庸介さんによれば、この地域の水ナス栽培は「祖父の呼びかけで広がった」という。首都圏で知られるようになったのは「漬物として注目されたのがきっかけ」(JA大阪泉州の中司賢吾さん)で、多くは漬物用として出荷される。

南海本線貝塚駅から徒歩3分、古い木造の長屋の一画を改装し10年ほど前に開業した「古民家そらCafe」では、人気のランチメニュー「そらランチSet」にこの時期、水ナスのサラダが登場する。鶏肉などメイン一品にごはん。味噌汁のほか地元野菜をふんだんに使った煮物などの小鉢が並ぶ。

朝収穫した水ナスを一口大にして鶏肉とゴマドレッシングで(古民家そらCafe)

サラダは近くの農家でその日の朝に収穫した水ナスを一口サイズにカットし鶏肉をあえた一品。身も皮もサクッとした歯触りで、ゴマ風味のドレッシングとともにフルーツのような甘さが広がる。

貝塚駅からローカル私鉄、水間鉄道で山あいへ15分、終点の水間観音駅から徒歩10分のところに天平年間(729~749年)に聖武天皇の勅願で行基が開いたとされ、厄よけで知られる古刹、水間寺がある。このすぐ脇にある「茶房 一会」では夏場、水なすカレーがメニューに加わる。短冊状にスライスし、さっと油に通した水ナスをのせたもので、ルーと絡んで歯触りと甘さを楽しめる。