ニンニク風味「美味だれ」焼き鳥 長野・上田の新名物

「つづらや」では、卓上のツボからタレをたっぷりかけて食べる
「つづらや」では、卓上のツボからタレをたっぷりかけて食べる

長野県上田市では、ニンニクをたっぷり使ったしょうゆダレで食べる焼き鳥が人気だ。60年ほど前から親しまれている郷土の味だが、10年前に地元有志が「美味だれ(おいだれ)」焼き鳥と命名した。

「おいだれ」とは上田の方言で、親しい仲間に「おまえたち」と呼び掛ける言葉だ。焼き鳥に後からかける「追いダレ」であることや、「おいしいタレ」という意味も名前に込め、全国に知られる名物に育てようとしている。

上田市中心部の人気店「つづらや」では、客が卓上のツボからタレを焼き鳥にたっぷりとかけて食べる。炭火で香ばしく焼いた塩味の焼き鳥に、ガツンとニンニクの風味と甘辛味が絡み合い、パンチの効いた味わいだ。

店主の小林ゆみ子さんは、ニンニクダレを考案した「鳥正」創業者の娘。鳥正では鶏肉だけでなく、豚のレバーやカシラ(ホホ肉)なども提供しており「クセのある味に合わせるためにニンニクの風味を効かせた」と証言する。現在も上田では、豚を使った串モノを出す焼鳥屋が多い。