パンツの新しいコレクションを提案

そこで今春から全社を挙げたブランド像の変革に取り組み始めた。「変わらないと僕らの存在意義はない」(河崎社長)。ファストリの柳井正会長兼社長もプラステの社員や店長が集まる会議で叱咤(しった)し、ブランドの変革を促した。

21年春の商品ではスニーカーなどと合わせたカジュアルなパンツの着こなし提案や、若者に人気のモデルを起用した販促などに取り組んだ。上質感のある従来のイメージは保ちつつ、カジュアルの要素も取り入れて大人の女性の通勤着にとらわれない新たな顧客を開拓する狙いだ。

人気スタイリスト2人による「リネンブレンドスティックパンツ」など代表商品の合計100通りの着こなし方を提案するキャンペーンも始めた。21年秋冬は「プラススタイルパンツ」として新たなコレクションを用意。履き心地や着回しの多さ、自宅での手入れのしやすさなども訴求する。

河崎社長は「我々自身が大きく成長するためにもブランド変革は必要」と話す。プラステは事業規模を公表していないが、売り上げ収益は200億円弱と見られる。ファストリの柳井会長はGUについて、現状の売り上げ規模の4倍の「1兆円」を目標に設定している。プラステにも同様の高いハードルを課しているもようだ。河崎社長も「ファストリの第三の柱にならないといけない」と話す。

あらゆる生活シーンにまでプラステが入り込めれば新たな購入機会を得られることになる。河崎社長が「ピンチはチャンス」と語るように、ユニクロやGUとも異なるブランド像の確立への道筋はこれからが正念場と言える。

(古川慶一)

2002年に誕生。当初は「PLS+T(プラスセオリー)」として米高級ファッションブランド「セオリー」の運営会社の中で高価格帯を中心に販売していた。09年にファストリが同運営会社を完全子会社化し、プラステも中価格帯にシフト。18年にセオリーから分社し独立した。

[日経MJ 2021年6月18日付]


SUITS OF THE YEAR 2021
Watch Special 2021
SPIRE
SUITS OF THE YEAR 2021
Watch Special 2021
Instagram