ファーストリテイリングの「プラステ」 日常使い提案

ファーストリテイリング傘下のプラステ(PLST)がブランド像の変革を急いでいる。新型コロナウイルス下で服選びの考え方が大きく変わり、ジャケットやパンツを中心にした「大人の通勤着」だけでは成長が難しくなっているためだ。仕事場だけにとらわれず、あらゆる日常のシーンで着用してもらうことで企業としての成長にもつなげる。




コロナ後見据えよりカジュアルに

スニーカーと合わせたカジュアルな着こなしを提案する

プラステはブランドコンセプトに「最上質な日常着」を掲げる。ファッションの感度が高い大人向けのブランドとして歩んできた。店舗は日本国内に約100店ある。ユニクロやジーユー(GU)とは異なり百貨店の衣料品フロアにも出店するのが特徴だ。

秋冬商品の平均価格帯は約1万円。ユニクロの3倍程度だが百貨店ブランドよりは半値ほど。ほどよい価格帯の高品質な商品で、30代以上の女性を中心にジャケットやパンツなど比較的フォーマルな商品で支持を広げてきた。河崎邦和社長は「アジアでもこの価格帯でいい物を作れるブランドはない」と強調する。

ただ、新型コロナはプラステに打撃となった。在宅勤務の広がりや仕事着のカジュアル化で得意としたジャケットやパンツのセットアップ離れが進んだためだ。「このままだったら会社はいつかなくなってしまう」(河崎社長)

実際、ファストリ傘下のブランドでは明暗が分かれている。2020年9月~21年2月期決算で国内ユニクロとGUは増収増益の一方、プラステは都心店の客数減で大幅な減収となり営業赤字に陥った。

河崎社長は足元の苦境を冷静に見つめている。「ジャケットとパンツだけではコロナ前から成長は鈍化していた。通勤着のカテゴリーはかなり狭い。そこにとどまっていたのは事実」

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パンツの新しいコレクションを提案
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