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「科捜研の女」の制作では、現場と衝突しながら議論を重ねた

■職人気質の現場スタッフと衝突。

京都撮影所での「科捜研の女」の制作では、現場と日々衝突しました。照明スタッフやカメラマン、大道具など舞台をつくる美術スタッフは、自分より年上のその道一筋のプロばかり。時代劇で培ってきた独自の価値観があります。現代劇、しかも科学捜査という設定とぶつかるわけです。

例えば、照明スタッフに「陰のある雰囲気で撮ってください」と頼むと、「女優にはぱっと光を当てて美しく撮るものだ」と反対されました。完成した映像を初めて見たときは正直落胆しました。思い描いていたイメージと違ったのです。

ただ、ドラマのいいところは1つの話が終わっても、それ以降の撮影で改善していけるところです。撮影が終わると近所の居酒屋に出向いて「こうしようああしよう」と、現場のスタッフと作戦会議をしました。衝突しながらも議論を重ね、徐々にみんなが同じ方向を向いていきました。

■撮影が進むにつれて一体感が生まれていく。

現場からはプロ意識を教えられました。科学捜査の解析結果に見えるパソコンの画面づくりに苦労していたときのことです。「画面は映らないからいいか」と妥協しようとすると、すかさず現場から喝が入りました。パソコンの前に座った主演の沢口靖子さんからも「画面があるように装うのと実際にあるのでは演技が変わります」とぴしゃりと言われたことを今でも思い出します。

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