京都撮影所には、人手が足りないと「お手すきの人いませんか」と周囲に声をかける文化があります。声がかかるとスタッフだろうとプロデューサーだろうと、一緒になって椅子を運んだり大道具を動かしたりします。このような文化があってこそ、立場に関係なく一体感を育めたのです。

■「素晴らしかった」と作品を送り出す。

プロデューサーの仕事はツアーコンダクターによく例えられます。たくさんの関係者を引き連れ、目的地を示し、道のりを考え、旅路を盛り上げるからです。

「作品を鑑賞したら『素晴らしかった』と最初に拍手を送るのがプロデューサーの一番の仕事」。ある監督に言われた言葉です。作品に関わったすべての人に敬意を示し、自信をもって世の中に送り出すことの大切さを知りました。

「科捜研の女」は20年以上をへて、今年9月の映画化を控える長寿ドラマに育ちました。「『科捜研の女』を見て科捜研の職員を目指した」という声も聞きます。世の中に少しでも影響を与えられたとの実感が、忙しい日々の支えです。

あのころ……

1998年9月中間期、東映は不動産事業の低迷とヒット作不足で上場来初の赤字に転落。99年に東京撮影所の一部を売却し、自社制作を減らす方針を固めた。「科捜研の女」は逆風の中で誕生した。東映は58年にテレビドラマに参入し、2600作品以上を制作している。

[日本経済新聞朝刊 2021年6月9日付]


管理職・ミドル世代の転職なら――「エグゼクティブ転職」

5分でわかる「エグゼクティブ力」
いま、あなたの市場価値は?

>> 診断を受けてみる(無料)

「エグゼクティブ転職」は、日本経済新聞社グループが運営する 次世代リーダーの転職支援サイトです

NIKKEI 日経HR


マネジメント層に必要な4つのスキルを鍛える講座/日経ビジネススクール

会社役員・経営幹部の方を対象とした、企業価値を高める経営の実務に役立つビジネス講座を厳選

>> 講座一覧はこちら

ビジネス書などの書評を紹介
ブックコーナー ビジネス書などの書評はこちら