採用を増やしたい大学ランキングの1位は一橋大学だった。企業からは「ビジネスに必要な素養を備える学生が多い」(金融)など、即戦力として期待する声があった。

2位は弘前大学、3位は大阪電気通信大学が入った。トップ10には理工系の大学が目立った。企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)などが進むなか、エンジニア採用に力を入れる企業が増えており、理工系人材の採用競争は年々激しさを増している。

注目している大学ランキングでは、昨年の調査に引き続き国際教養大学が1位となった。国際教養大は全ての授業を英語で実施し、外国人留学生との寮生活など、日常生活で英語力を高める教育環境を整えている。

調査の詳細はムック「価値ある大学2022年版」(日経HR)でまとめています。

調査概要 全上場企業と一部有力未上場企業4850社に、2019年4月~21年3月の2年間で新卒社員として採用実績のある大学を人数の多い順位10校まで挙げてもらった。2年間の入社人数と、各大学の「学生のイメージ」と「大学の取り組みへのイメージ」の2つを聞いた。調査は日経リサーチを通じて21年2月15日~3月22日に実施した。有効回答数は834社だった。
 ランキングの集計方法 学生のイメージ12項目、大学の取り組みへのイメージ7項目について採用実績のある大学がイメージに合うのか6段階で評価してもらった。学生イメージでは項目ごとに獲得した点数に対して、2年間の入社人数を重みとした加重平均値を「得点」として算出。全項目を「行動力」「対人力」「知力・学力」「独創性」の4つの側面に分けて、それぞれの平均値を出した。総合ランキングはこの4つの得点を単純合算した。大学の取り組みへのイメージも同様に加重平均値を「得点」とした。
 ランキングの対象 調査対象企業から名前が挙がった件数を大学ごとに合計し、その件数が一定水準以上に達した大学を対象とした。

[日本経済新聞朝刊2021年6月2日付]

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