ニトリとの協業 緩やかに焦らず

――17年からニトリホールディングス(HD)と提携しています。

提携したニトリの家具を実際の物件に設置して顧客に見せている

「緩やかに焦らずやっています。バーチャルの物件見学でニトリの家具をCGで設置するとか、家を契約頂いた方にニトリのクーポン券を提供するなどしています。あとはニトリ店舗のポスターや段ボールにカチタスの案内を入れるなど、ニトリの顧客層も生かして仕入れを増やしています」

――政治家を目指したこともあるそうですね。

「20年以上前に都議選に出馬しました。選挙に落ちて一時、国会議員の秘書をやったことがありますが、自分で思っていた政治と現実の違いを感じました。世の中を良くしたいというテーマを持っていますが、今はそれをビジネスを通じて実現できると考えています。カチタスを通じて日本の住宅流通を変えていきたいと思います」

(聞き手は日経MJ編集長 鈴木哲也)

新井健資
 1993年(平5年)東大法卒、三和銀行(現・三菱UFJ銀行)入行。衆院議員秘書などを経て、99年ベイン・アンド・カンパニー・ジャパン入社。リクルート(現・リクルートホールディングス)を経て、12年やすらぎ(現カチタス)社長。東京都出身。52歳
■成長支える環境作り必要
 カチタスの2021年3月期の売上高は前の期比9%増の977億円だった。営業利益は113億円と12%増加。20年3月期に計上した特別損失の反動もあり、純利益は43%増の74億円だった。コロナ禍で広がる戸建て需要を着実に取り込んで業績を伸ばしており、22年3月期の売上高は前期比6%増の1036億円、純利益は10%増の82億円を見込む。
 今後は会社の成長に合わせ、どこまで人材の力を向上できるかがカギとなる。中古戸建てのリフォーム事業では物件ごとに対応がことなるため、社員に求められる知識・技能のレベルは高いという。教育・研修制度の充実や、人材を確保し続けるための環境づくりなども必要となってくる。
(森匠太郎)

[日経MJ2021年5月24日付]

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