日本人は新築好きより清潔好き 中古戸建てを再生販売カチタス 新井健資社長

中古戸建て住宅を買い取り再生して販売するカチタスが業績を伸ばしている。都心マンションではなく、地方の戸建てに焦点を当てたユニークな事業モデルが、日本の空き家問題の解決にも寄与する。リフォームなどに独自のノウハウが重要で、新井健資社長は「良い住宅を提供するには良い人材が重要だ」と強調する。

物件イメージ バーチャルで

――カチタスの住宅は価格を抑えた販売が特徴です。

「販売価格は同じエリアのアパートの家賃と同等か、それ以下でローンが組めるようにしています。例えば家賃4万円が相場ならおよそ1200万円、5万円なら1500万円という具合です。アパートなどから移る1次取得層が主な対象ですが、今の家賃と同じくらいの支払いなら買いやすいと感じてくれます」

「地域は人口5万~30万人くらいの地方都市が中心です。世帯年収200万~500万円の方が当社の顧客の7割くらいを占めています。地方ではボリュームゾーンと言える層です。将来への不安から、人々は生活を守ろうという意識が強いのでしょう。そこで資産として残る持ち家を買おうという人がいると感じます」

――コロナ下で住宅販売の仕方も変わりましたか。

「物件のイメージをバーチャルで見られる試みもコロナを機に始めました。バーチャルで下見をして生活のイメージを持ってもらい、カチタスに連絡するといった動きを喚起しようとしています。非常に好評で部屋の家具もCG(コンピューターグラフィックス)ですが本当に置いてあるように見えます」

――中古住宅をリフォームして売る事業は空き家問題の解決にもつながります。全国で事業をする中で実際に空き家増加の問題を感じますか。

「空き家は1つの家の問題ではありません。空き家が1戸あると周辺も次第に寂れ、景観も悪くなるなど地域の問題になります。空き家があるのに(周辺で)住宅開発を続ける例があり、すると空き家が増えて問題は解決しません。日本が諸外国より中古住宅の流通が少ないのは、解決しようとする会社が少ないからではないでしょうか」

「加えて日本人は新築志向とされますが、実際は『清潔志向』ではないかとも思います。顧客は中古か新築かよりも、安くて良い住宅が欲しいはずです。そこでは(リフォームなどによって)前の所有者の生活感をなくすことが重要です」

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地域貢献に意欲 地元で積極採用
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