インターン、大学1年からも 進路を考える気づきに

2021/5/12
「フィールドスタディーズ」の受講学生が受け入れ企業の担当者を前に、研修をもとにした課題解決案を報告=新潟大学提供
「フィールドスタディーズ」の受講学生が受け入れ企業の担当者を前に、研修をもとにした課題解決案を報告=新潟大学提供

各大学で1~2年生を対象としたインターンシップ(就業体験)の取り組みが広がっている。1~2年生の参加は学生の就職活動の早期化につながり、学業に悪影響を及ぼすとの見方もある。ただ制度の設計次第では、学業にプラスの効果も期待できる。

「インターンにより企業の現場を知ることで、進路を考える気づきを得ることができる。その経験は早いうちのほうがいい」。北海道大学高等教育推進機構の亀野淳教授(キャリア教育)はこう話す。

北大では従来のインターンに加え、2016年度から1~2年生対象のプログラムを導入した。選択科目として単位制の講義とし、学生は訪問企業について事前に仮説をたて4週間のインターンにのぞむ。終了後に検証しリポートを発表する。

「学生は大変な労力を要する」(亀野教授)が、受け入れ枠の4~5倍の学生が希望するほどの人気だ。参加者からは「何を勉強すべきか明確になった」などの報告が寄せられ、教育効果が出ているとみる。

工学部4年の小林華さんは大学院に進むか、就職するかで迷っていた。19年夏の2年次にJR東日本の新幹線の設備や実験施設などで研修。「大学院でより多くの知識を習得しないと太刀打ちできない」と痛感し進学を決めた。

北大は低学年向けのインターンの実施にあたり、経済同友会インターンシップ推進協会(横尾敬介代表理事)が進める企業と大学とをマッチングさせる仕組みを活用している。

同友会は15年に「就職に直結するのではなく、社会を知るためのインターンシップ」を提唱。16年度から大学1~2年生を対象に授業として単位を認定する原則4週間の長期のインターンを始め、推進協会が普及に取り組んでいる。

文部科学省によると、同友会が提案した前年の14年度は、単位を認定する学部生対象のインターンに占める1~2年生の割合は26.2%だったのに対し、19年度は35.1%に上昇した。

上智大学も推進協会と連携し、事前講義やインターン参加後の発表などをするが、対象は「まずは大学生活や授業に慣れてから」(グローバル教育センター)として、2年生に限定する。

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