「女性が活躍する会社」 2021年首位はアクセンチュア働き方と合わせ男性文化改革 女性経営幹部比率アップ

2021/5/10

日本経済新聞社と日経BPの女性誌「日経ウーマン」による2021年の「女性が活躍する会社ベスト100」は、アクセンチュアが初の1位になった。06年に女性活躍推進を目指す社内横断組織を立ち上げ、直近3年間で女性経営幹部比率が9ポイント上昇するなど、着実な歩みが評価された。

オンラインで打ち合わせするアクセンチュアの桜井理紗さん

働き方と男性社員の意識、両輪で改革

「コロナ禍での復帰の不安もすぐになくなった」。素材・エネルギー本部のシニア・マネジャー、桜井理紗さんは緊急事態宣言中の20年4月、第3子の育休から11カ月ぶりに復職した。管理職として部下をまとめる立場で戸惑いはあったが、オンライン会議などの遠隔業務にもすぐになじんだ。理由を「ベースの環境が整っていたから」と話す。

同社は06年に女性活用の取り組みを始め、15年からは「Project PRIDE」と名付けた多様性を重視した働き方の改革を始めた。生産性の高さを評価する給与システムへの改定、午後6時以降の会議の原則禁止など、風土改革につながる24の人事制度の変更を行い、実践している。

結果、実施前に比べ1人あたりの平均残業時間は1時間に減少し、離職率は約半分に。有休取得率は70%から85%へ上昇した。「働く環境が劇的に改善した」と、社員らは評価する。16年には週5日も可能な在宅勤務制度も始めた。

働き方改革と並行して力を注ぐのが、男性社員の意識改革だ。社内で少数派である女性の問題を自分ごととして捉えるにはどうすればよいか。施策の一つとして14年から「アンコンシャス・バイアス研修」を始めた。性差などに基づいて誰もが持つ無意識の偏見に気付き、適切な判断をするのが目的だ。管理職は年1回の研修で、実例を題材に部下への接し方を確認する。

少数派の「居心地悪さ」 実感させる仕掛けも

社内イベントで社員数名が登壇する際に、あえて男性の人数を1人にするなど、組織で少数派であることの「居心地の悪さ」を実感させる仕掛けもつくった。人事評価では男女の昇進割合を数値で見える化し、男性優位になっていないかチェックする。

これらの取り組みにより、女性社員の比率は07年の17.7%から21年3月時点には35.5%に、女性管理職比率は同8.7%から同17.9%に増えた。女性の経営幹部比率もこの3年間で17%(17年8%)へと大きく伸びている。

子育て社員の支援にも力を入れる。「ワーキングペアレンツサポーター」は、各部署で子育て経験のある先輩社員が育休復帰者らの相談にのるものだ。桜井さんもサポーターの一人。復職後半年の女性社員からは「時短勤務でもプロジェクト業務に入れるか」と尋ねられた。子育てとの両立に慣れ、新たな挑戦をしたい様子だった。自身の経験を基に「前もって退社時間を上司に説明し、理解を得れば問題ない」と話すと、相手は安心した様子だったという。

社内横断のチャットアプリには保育園探しや子育ての情報交換ができるスレッドもある。桜井さんは「より働きやすくなるよう経験や知識を共有する文化が心強い」と話す。

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「女性の視点、業績に直結」 江川昌史社長に聞く