エンタメに知財 競争力を高める

――エンターテインメントにもマーケティングが欠かせないと。

「世界的に、エンターテインメント業界のマーケティングは一昔前の手法を使っています。私はUSJの再建を通じて、エンターテインメント業界に本格的なマーケティングを導入しました。エンターテインメントに日本のIPを活用したマーケティングを導入し、競争力を高めていきます」

「日本発でエンターテインメント施設をアジアに展開する構想を描いています。だからこそ、沖縄のテーマパーク実現に向けた準備会社の名称は『ジャパンエンターテイメント』としました。沖縄だけでなく、ディズニーやUSJに続く、エンターテインメントの第三勢力の形成を目指します。海外で展開するエンターテインメント施設で稼いだお金を日本に還流したい。壮大な夢だとあきれる人がいる一方で、ジャパンエンターテイメントには、オリオンビールやリウボウなどの地元企業も参画しています。挑戦する価値のあるアイデアにこそ、人材もお金も集まるのです」

(聞き手は日経MJ編集長 鈴木哲也)

森岡毅
 1972年生まれ。96年神戸大学経営学部卒、P&G入社。2010年にUSJに入社し、映画「ハリー・ポッター」エリアの開発などで経営再建を果たした。17年に刀を設立。持論であるマーケティングの勝ち筋は「息子がふと漏らした言葉から引用しました」。48歳。
■経済活性化へ 地方創生に注力
 森岡氏はプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)、USJのCMO(チーフ・マーケティング・オフィサー)を経て、2017年に刀を設立した。これまでにトリドールホールディングスのうどん専門店「丸亀製麺」や、リゾート施設「ネスタリゾート神戸」(旧グリーンピア三木、兵庫県三木市)などのマーケティングを支援。ネスタリゾート神戸は自然に囲まれた広大な敷地を生かした「大冒険のテーマパーク」に転換し、入場者数や売り上げを2倍以上に伸ばした。
 20年には大和証券グループ本社と資本業務提携し、約140億円を調達。コンサルティング業務に加え、地方のレジャー施設やホテルなどにも投資していく。
(遠藤邦生)

[日経MJ2021年3月1日付]

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