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美術館、コンテンツを有料配信 VR展示や作家トーク

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NIKKEI STYLE

美術館が仮想現実(VR)展示や作家のトークといった独自の映像コンテンツを有料で配信し始めた。コロナ禍で落ち込む美術展収入の減少を補い、新たな利用者を開拓する狙いがある。

「見てください。靴下が少しほつれていたり、後ろに回ると薬指に指輪をしていたりしています」。6日、ビデオ会議システム「Zoom」で開かれた青森県の十和田市現代美術館のギャラリートーク。学芸員の見留さやか氏が3次元VRシステムを使って、高さ約4メートルの常設作品「スタンディング・ウーマン」をあらゆる角度から画面に映しながら解説する。

チャットで質問

「素材は何ですか」「怒っているようにも、笑っているようにも見えますね」。参加者からはチャットで質問や感想が寄せられた。

VRシステムは美術情報サイトなどを手掛けるARTLOGUE(大阪市)が1月下旬から提供する。まず十和田市現代美術館と、美術家の森村泰昌の私設美術館「モリムラ@ミュージアム」(大阪市)の2館が採用。2月21日まで、それぞれ展示の一部をVRで公開する。各200円で48時間視聴できる。

作品を上下左右から眺めたり、細部を拡大して鑑賞したりといった体験も味わえる。文章や動画の作品解説も付く。十和田市現代美術館の鷲田めるろ館長は「作品同士の位置関係や空間の中での見え方をかなりの部分まで追体験できる」と手応えを感じた様子だ。

写真や映像でしか残らなかった展示空間をまるごと記録できるのが利点だ。後世の人にとっては美術家が何を感じ、どのように展示を作ったか知る「有益な資料にもなる」(森村氏)。

森美術館(東京・港)とワタリウム美術館(同・渋谷)は動画の有料配信を始めた。ワタリウム美術館は過去のイベントの記録映像など1セットあたり5~8本の動画で2000円(視聴可能期間は30日)、森美術館は李禹煥や奈良美智ら、展覧会に出展した作家の動画を500~1000円(同72時間)で公開する。

収益を多角化

ワタリウム美術館の和多利浩一氏は「2020年春の緊急事態宣言では、来館者数が例年の半分以下に落ち込んだ」と明かす。主な収入がチケット収入の私立美術館にとっては危機的状況といえ、収益の多角化につなげようと蓄積してきた映像を活用する。

視聴者からは「美術館に行きたくなったなど好評」(森美術館)という。継続するには視聴者数の増加が欠かせないため、有料でも見たいと思える付加価値の高い動画提供のノウハウを蓄積していく必要がある。

美術館はこれまで実作品の鑑賞を第一に考えてきたため、VRなどの拡充には懐疑的な意見も根強い。だが、博物館や美術館の運営に詳しい文化庁企画調整課の中尾智行氏は「利用者は来館者だけではなく、館が提供するコンテンツに触れられる全ての人へと射程が広がってきた」と指摘する。

来館者が限られる状況では、デジタルコンテンツの拡充が欠かせない。国内外の施設が既に様々な工夫を凝らしており、フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」などで知られるオランダのマウリッツハイス美術館は、世界初となる10億画素の超高解像度で館内を撮影したVR展示を公開した。赤外線で撮影した画像などもあり、肉眼では見えない細部までつぶさにみられる。

創意工夫に加え、先端技術を駆使して、作品の理解を深める付加価値の高いバーチャルな鑑賞体験を提供できるか。作品の新しい魅力を伝える一助にもなりそうだ。

(岩本文枝)

[日本経済新聞夕刊2021年2月16日付]

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