おうち時間で内臓脂肪 1分間の代謝アップ運動で絞る

NIKKEIプラス1

モデルは桜美林大学芸術文化学群講師・渡辺久美
モデルは桜美林大学芸術文化学群講師・渡辺久美

コロナ下で迎えた今年の正月は外出を控えた人も多いだろう。ご馳走を満喫する一方で運動不足なら、内臓脂肪がたまりやすくなっている。1分間で効率的に代謝を促す体操で、健康な1年のスタートを切ろう。

内臓脂肪はおなかの周りや腹筋の内側、粘膜の表面部分にこびりついた脂肪のことだ。必要以上に増えると、血糖値をコントロールするインスリンの分泌に乱れが生じる。さらに、高血圧、代謝異常などを招く。

このような状態を放置すると脳梗塞や動脈硬化、心筋梗塞など命に関わる大病につながりかねない。内臓脂肪を減らすには、体を動かして代謝を高めることが必要になる。そこでお勧めなのが、1分間で気軽にできる小間切れ運動。自分にあったものを、1日に複数選んで実践すれば代謝が促進される。

まずは体をゆるやかにほぐすものから。デスクワークの合間や、テレビを見ながらできる。最初は準備体操もかねる(1)腹式呼吸。軽く足を開いて立ち、両手を下腹にあて鼻から息を吸って下腹を膨らませる。そして口から長く息を吐きながら下腹をへこませる。呼吸に意識を集中する。

続いて(2)左右上体ひねり。椅子に浅めに座って脚を大きく開く。片腕を腿の内側に添え、押し開くようにしながら、もう一方の腕を真上に伸ばす。伸ばした腕を仰ぎ見て、大きな呼吸を繰り返してみよう。

次は(3)背中引き締め。息を吸いながら両腕を真上に伸ばす。そして息を吐きながら肘を曲げて背中に寄せる。呼吸に合わせてゆっくりと上げ下げを繰り返す。マットや床に腰を下ろして体を伸ばす(4)横座り上体ひねりも効果的だ。

体が動きやすくなったところで、ぜひ試したいのが燃焼系運動。激しく体を動かすことで、内臓脂肪が落ちやすくなる。まずは(5)クオータースクワット。机や椅子など安定した物に手を添え、足を腰幅に開いて立ち、膝を軽く曲げて戻す。しっかり腰を下ろす通常のスクワットより負荷が小さい分、続けやすい。膝が前に出ないようお尻を後ろに引くのがポイントだ。

また、腹部に直接働きかける(6)お尻歩きも有効。床に腰を下ろして脚を投げ出し、お尻の左右の筋肉を使って前後に歩いてみる。椅子に座ったままで座面を前後に往復してもいい。

寒い時期は血行を良くする運動も欠かせない。(7)パラレルターンは軽く足を揃えて右斜め前、左斜め前へ膝を突き出し、リズミカルに切り替える。スキーのパラレルターンを行うイメージで両肘を後ろに引きながら腕もしっかり使ってみよう。(8)その場ランニングは、室内など、どこでもできるものだ。ランニングがきついと感じる人はその場歩きでもよい。

これらは、それぞれ1分間を目安にする。まずは、これならできそうと感じるメニュー1つでもよい。そうして慣れてくれば、いくつか選んで生活の中に取り入れよう。運動が身近になればウオーキングやスイミングなどの有酸素運動につなげ、内臓脂肪の蓄積による病気を予防しよう。

(早稲田大学スポーツ科学学術院 荒木邦子)

[NIKKEIプラス1 2021年1月9日付]

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