男女兼用ウエアが的中 ワークマン「フィールドコア」

フィールドコアは街中でも着られるデザインを増やしている
フィールドコアは街中でも着られるデザインを増やしている

作業服大手のワークマンのプライベートブランド(PB)「フィールドコア」が好調だ。防寒や動きやすさなどを重視した機能性が高いジャケットやパンツが人気を集める。作業服で培ってきた仕様の高さに加え、手ごろな価格も魅力だ。アウトドアだけでなく街中で着る人も多い。女性を意識したデザインも増やし、同社の服を着こなす「ワークマン女子」から支持されている。




街中でも使えるデザイン性と機能性を両立

フィールドコアのコンセプトはアウトドアとタウン。作業員だけでなく、一般顧客が山登りなどで着られる機能性の高さと、街中でも使えるデザイン性を両立させているのが特徴だ。

代表的な商品は「綿アノラックパーカー」(1900円)だ。もともとは溶接加工業者向けに開発されており、キャンプでたき火をする時の火の粉対策として使いやすい。SNS(交流サイト)でキャンプ愛好家らを中心に話題となり、ヒット商品となった。

2016年の立ち上げ当初は、アウトドアを始めようという30代後半~50代の男女がターゲットだった。しかし、18年9月にアウトドアやスポーツ系衣料を中心に扱う業態「ワークマンプラス」の展開を始めたところ、予想に反して若い女性からの人気が高まった。

林知幸営業企画部兼広報部部長は「キャンプ場でワークマンの商品を着た写真の投稿がインスタグラムなどで目立った」と話す。そこでターゲット層を20代まで広げ、若い女性を意識した商品開発に着手した。

ただ、女性人気が出始めた当初は、どのようなデザインが「かわいい」のか分からなかったという。そこで外部の声を積極的に取り入れ、ブロガーやユーチューバーとの共同開発を19年に開始。色合いやサイズ感などに実際に利用する人の声を取り入れた。

例えば、従来は単色使いの商品が多かったが、2色を使ったバイカラーの商品も投入。また、原色を使った商品も増やした。「オレンジ、赤、黄色といった安全色は作業服でもよく使っていたので、派手な色合いもすんなり受け入れられた」(林部長)という。アイテム数も20年は18年比約2倍となる約350点に増やした。

大量発注で値ごろ感を実現、PB比率を高める

従来より品ぞろえを拡充しながらも、強みである値ごろ感は健在だ。工場に大量発注し、仕入れ原価を削減するという作業服で培ってきた手法をPBでも活用している。

ベーシックなものが多く、トレンドが重要視されるアパレルと違い大きなデザイン変更がない。同じ商品を約5年は販売できるため、大量発注が可能だ。中国やミャンマーの取引工場に発注することで低価格を実現している。

現在、一般顧客向けの衣料品のPBはアウトドア系の「フィールドコア」、スポーツ系の「ファインドアウト」、防水系の「イージス」の3ブランドを展開する。作業員向けブランドなども含めたPB比率は18年3月期に32%だったのが、22年3月期には60%に到達する見込みで、ワークマンの売り上げをけん引する。

アパレル各社が苦戦する中で、売り上げを伸ばしている。ただ、PBの躍進で作業服のスペース不足や在庫管理といった問題にも直面する。アイテム数の絞り込みなどが課題になりそうだ。

(淡海美帆)

フィールドコアは2016年に誕生。従来展開していたPB商品を整理し、アウトドア系のアイテムを集めたブランドとして立ち上げた。「ワークマン」「ワークマンプラス」「#ワークマン女子」の全ての業態の店舗で展開している。中心価格帯は2900円。

[日経MJ 2020年12月11日付]


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