――20年2月期までのヨーカ堂の業績を見ると、減収傾向ながらも営業増益を続けてきました。

「16年から60店強を構造改革し、その店が利益を出せるようになってきました。今年は『食品館』など20店を(首都圏スーパーのグループ会社である)ヨークに移管しました。一店一店の稼ぐ力は確実に上がっています」

自社の弱い部分、外部組み合わせ

――19年秋には33店について外部との提携や閉鎖を含めて検討していくと発表していますね。

「そうした店舗への対応は進行中ですが、コロナ下で顧客に支持されて黒字化した店もあります。もう一度、各店を精査して計画を見直していこうと思っています」

――ヨーカ堂のようなGMS(総合スーパー)の衰退は20年以上前から業界で指摘されてきました。GMSが自前でやるのが厳しい商品とは何なのかをどう見極めますか。例えば、ファッションをどこまでやるかという議論もありますね。

「今までのチェーンオペレーションは一括仕入れと一括陳列が基本で、どこも同じ店になります。このやり方が破綻したことは理解しており、やるつもりは全くありません。個店の特徴をどう出せるかが勝負です」

「自社が弱い部分をいくら自前でやっても成り立たない。自営と新しい他のコンテンツを(テナントとして)いかに組み合わせるか。色々なコンテンツを集めて、どう複合化するかが求められています。独りよがりでやっても支持されません。コロナ以降のニューノーマルでは、短時間で買えるレイアウトもポイントになります」

――衣料品が祖業であり「衣料のヨーカ堂」と長く言われてきました。しかしその部門が強い逆風を受けています。会社の本流だっただけに意識改革が難しいのではないですか。

「確実に変わってきました。今秋に改装開業した、たまプラーザ店(横浜市)は衣料品も含めてあるべき方向性を見いだせてきました。衣料のヨーカ堂と呼ばれた時代もありましたが、だんだんと日常性のあるもの、普段着が求められるようになりました。以前は衣料では、婦人、紳士、子供という縦の部門をそれぞれ競わせてやってきましたが、今はお客様の日常の視点で考えます」

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店舗の改革はゼロベースで
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