学校の入学時期については政府の教育再生実行会議が2021年5月にも提言をまとめる。10月に開かれた同会議のワーキンググループは、大学の入学時期は一律で固定せず、学校ごとに柔軟に対応できるようにする方向で一致した。大学以外の入学時期は変える必要性があるかも含めて検討する。

留学生「減った」87% 感染再拡大が影

新型コロナウイルスの感染拡大が大学の国際化に影を落としている。日本政府が3月、入国制限の対象国・地域を拡大。10月に留学生を含め日本の在留資格をもつ外国人を対象に制限を緩和したが、欧米などで感染が再び広がり、留学生の行き来はほぼ停止している。

154校のうち今年4~9月に来日した留学生数が前年同期よりも減った大学は134校で87%になった。減少率は「50~100%未満」とした大学が35校(22.7%)を占め、最多だった。

「増えた」は10校(6.5%)で、入国制限が厳しくなる前に来日していた学生が入学したケースなどとみられる。

同時期に日本から海外に留学した学生数も151校(98%)で減少。「0人になった」が98校(63.6%)だった。

各大学は提携先の海外大とのインターネット上での交流や、学生を現地の大学が開く遠隔授業に参加させる「オンライン留学」を実施するなど模索を続けている。

コロナ禍では世界中の大学がキャンパスを閉鎖した。国際労働機関(ILO)は教育の機会を失い、将来的に労働市場で不利益を受ける可能性がある若者を「ロックダウン世代」と称し、支援強化を呼びかけた。

アンケートでは3分の1となる51校がこうした世代が生まれる可能性が高いとの懸念を示した。若者の支援に必要な取り組みは51校のうち22校が国や自治体、経済界と連携した「採用拡大への働きかけ」と回答した。大学による「きめ細かい就職支援」が14校(27.5%)で続いた。

調査概要 日本経済新聞社が日経リサーチの協力を得て10月1日~11月9日に実施した。日経グループの各種アンケートで卒業生の満足度、地域貢献度などが高く評価された国公私立157大学の学長(理事長)に依頼。98%にあたる154大学から回答を得た。

[日本経済新聞朝刊2020年12月2日付]

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