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新型コロナウイルスの流行で家庭の食卓は一変した。自宅で調理をする内食需要が伸び、これまでの個食から家族で料理を囲む機会が多くなった。マヨネーズやドレッシング、サラダなどで日本の食を支えるキユーピーの長南収社長は「食卓の変化をいち早く予測してニーズを掘り起こす」と語る。

家族一緒に食事、調理時間も増加

――新型コロナは家庭の食卓にどのような影響を与えましたか。

「家庭での食事がものすごく変わりました。これまでは家族バラバラで食事をすることが多かった。それが在宅勤務が増えて、家族一緒に食事をとる機会が増えました。従来は時短や簡便性が重視されましたが、今は家で料理する時間が増えました。例えばカレーのスパイスや和風だしなど、手づくりの調理に使う商品が売れています。料理時間が増え、家族だんらんや、安くすませたいという生活防衛への意識も強まっているのでしょう。時短や個食から、時代が戻った気がします」

「一緒に食事をするので、みんなで使える生活必需品が伸びています。マヨネーズは感染拡大後にとても伸びました。一方でドレッシングは最初だけ伸びて、すぐ落ちました。マヨネーズは生活必需品でしたが、ドレッシングはまだ、その域に達していません。マヨネーズは安く、万能で幅広い食材に使えます。これがあれば安心だということで、一時は品切れするほど売れました。生活必需品の商品をもっと作らないといけないと、コロナ下で気づきました」

――消費が激変する中、どのような商品を拡充していきますか。

「マヨネーズは食卓の主役というよりも、副菜のサラダをコーディネートする『なくてはならない名脇役』です。キユーピーといえば95%の人がマヨネーズを想起して、当社が手掛けている卵やサラダはあまり出てきません。しかしいつまでも名脇役に頼るわけにはいきません。名脇役から主役まで事業の幅を広げていきたいです」

「業務用では長い間ホテルの一流シェフの味作りに貢献してきました。主役になるものを作るノウハウが蓄積されており、それを生かして家庭用のブランドをつくれば可能性は大きいです」

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