洗濯機に布団が入らない、何枚も洗濯したい、乾燥機で手早くしっかり乾かしたいという場合は、大型の洗濯機と乾燥機を備えたコインランドリーを利用する手がある。
この場合もまず洗濯表示を確認しよう。「家庭洗濯」と「タンブル乾燥」ができる素材であることが前提だ。業務用ランドリー機器を手がけるエレクトロラックス・プロフェッショナル・ジャパンの飯塚拓也さんは「毛布、羽毛布団、合成繊維の掛け布団は洗える。敷布団はキルティング加工されていればOK。マットレスは不可」と話す。
木綿布団は基本的に洗えないが、綿よれを防ぐためにひもで縛れば洗える場合も。羊毛布団は縮むので洗えない。「洗える・洗えないは店によって異なる。コインランドリーは無人店舗が多いため、店頭の表示や店のウェブサイトなどで確認を」(飯塚さん)
布団洗いには、洗濯容量が20キログラム以上、乾燥容量が30キログラム以上の大型機械が適している。洗濯可能な枚数が表示されているので、それを目安にする。洗濯と乾燥が連続でできる機械もあって便利だが、「乾燥後、10分でいいからドラムの直径が大きい乾燥専用機でさらに乾かすのがお薦め。よりふっくらと仕上がる」と飯塚さんは助言する。
宅配便で送り クリーニング
布団を運ぶのが難しい場合は、布団の宅配クリーニングが便利だ。ネットで注文すると、配送キットが自宅に送られてくる。配送専用の袋に布団を入れて、宅配便で送る。布団は丸洗い・乾燥されて戻ってくるというしくみだ。
専門業者の一つ、「ふとんリネット」の魚森敦史さんは、「専用の洗剤を使い、専用の洗浄機で丸洗いをしている。タンブル乾燥ができない素材は自然乾燥させている。配送用の布団袋に入るサイズであれば、どんな素材にも対応している」と話す。
ただし、ひどい汚れや表生地が経年劣化しているなど、心配ごとがある場合は問い合わせを。同社の場合、掛け布団・敷布団計3枚を一個口で送った場合で1万2800円(税抜き)。最短で10日で戻ってくる。業者によりサービスや料金は異なるので、よく調べてから利用しよう。
これから大掃除の季節。冬布団も洗濯して、気持ちよく年末を迎えよう。
(ライター 奈良 貴子)
[NIKKEIプラス1 2020年11月21日付]