気温が下がり、冬物の布団を出してみたら、汚れや臭いが気になったという人もいるだろう。汗やホコリを吸う寝具は、定期的に洗い清潔にして使いたい。冬物布団の洗い方を専門家に聞いた。
冬物の布団には大物が多いが、家でも洗濯できるのだろうか。ライオン・お洗濯マイスターの大貫和泉さんは「洗える・洗えないは布団に付いている洗濯表示で確認できる」と話す。家で洗えるのは「家庭洗濯」のマークにバツが付いていないものだ。大物の布団の中では、毛布や羽毛布団は洗うことができる。
お薦め洗剤は おしゃれ着用
布団の洗濯には洗濯機が使えるが、洗濯容量が8~10キログラムは必要だ。また洗濯機に「大物洗いコース」や「毛布コース」があることを確認しよう。洗い方は機種によって異なる。洗濯ネットや洗濯キャップが必要な機種もあるので、説明書を読んで確認を。
洗剤はおしゃれ着用が適している。「毛布や掛け布団はデリケートな素材が多い。形崩れや毛玉を防ぐ効果があり、弱い力で洗っても汚れが落ちるおしゃれ着用洗剤がお薦め」と大貫さん。
では毛布を例に洗い方をみていこう。下準備として、毛布を物干しにかけてホコリや髪の毛をたたいて落とす。皮脂や汗汚れが気になる時は、部分的に洗剤の原液を塗り、キャップの底で軽くたたく。
次に毛布をじゃばらに折りたたみ、丸めて洗濯ネットに入れる。これを洗濯槽に入れ、洗濯コースを選んで洗剤を入れてスタート。毛布は浮きやすいので水がたまったところで一時停止し、押し沈めてから再開するのがコツだ。
自宅の洗濯機が小型で布団が入らない場合などは、浴槽で踏み洗いする方法もある。
洗濯が終わったら陰干しで乾かす。物干しざおを2本使って「M字」に干し、途中で裏返すと乾きが早くなる。「完全に乾くのには時間がかかる。晴れて湿度の低い日を選んで洗濯して」と大貫さん。
羽毛布団も毛布と同じ手順で洗濯できる。違いは干し方。洗濯直後は羽毛が片寄っているため、干している間に何回か手で羽毛をほぐす。このひと手間で羽毛が膨らむ。