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リウマチをアプリで記録 運動・天候との関連チェック

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NIKKEI STYLE

免疫の異常が原因で手足などの関節が腫れたり痛んだりする関節リウマチ。薬物治療によって多くの患者が病気の進行を抑えられるようになったが、症状の悪化を防ぐには日ごろの体調管理が重要だ。日々の症状を運動習慣や天候条件などと関係づけてチェックするスマートフォンのアプリが登場。周囲の人が理解しにくい体調の悩みを題材にした俳句大会が計画されるなど、患者の日常生活を心身面でサポートする動きが広がっている。

「アプリの使い勝手はどうですか。何か気づいたことはないですか」。順天堂大学付属順天堂医院(東京・文京)の膠原(こうげん)病・リウマチ内科。外来医長である小笠原倫大・同大准教授が通院してきた関節リウマチの女性患者に尋ねる。女性のスマホには患者への支援アプリ「リウマジョイ」が入っている。順天堂大が開発したこのアプリは5月にリリース、現在約500人が利用している。

患者はアプリを毎日開いて、関節などに感じる痛みの度合いや、起床時に感じた全身のだるさといった状態をタッチ入力する。痛みについて入力する画面には、手足を広げた赤ちゃんのような人体イメージが表示され、手足や首、背中、膝や肘などの部位について3段階で入力する。

また、スマホに内蔵された機能を使って様々な関連情報を記録する。その日の天気情報(気圧・温度・湿度)や、階段を上った回数、移動距離・速度から計算した運動量を記録している。スマホのカレンダーで運動量や天候と症状の出方の関係をグラフでみることができる。

関節リウマチ患者は、内服薬を1週間のうち1回ないし2回決まった日に服用したり、薬剤を定期的に自己注射したりしているケースが多い。アプリには服用や注射のタイミングを間違えないよう知らせてくれる機能もある。

関節リウマチは、外敵から体を守る免疫の仕組みが不具合を起こし、関節付近の組織や軟骨、骨などを攻撃してしまう病気だ。自己免疫疾患の一種で、関節リウマチの場合は、ストレスや喫煙、歯周病などをきっかけに発症することが多いとされる。

国内の関節リウマチ患者は70万~100万人と推定され、毎年約1万5000人が新たに発症している。30~50歳代で発症する人が多い。男女比はほぼ1対4で、女性に多い病気だ。

患者の約8割は免疫抑制作用を持つ抗リウマチ薬「メトトレキサート」を服用する。この薬が効きにくい場合も、リウマチの原因たんぱく質のサイトカインを抑制する生物学的製剤を自己注射したり、生物学的製剤と同じ作用の「JAK阻害剤」と呼ばれる内服薬によって症状が抑えられるようになってきた。

生物学的製剤やJAK阻害剤は治療代が高く患者の負担が大きいという問題があるものの、「診断技術を含めて病気への対処法はこの10年ほどでほぼ確立した」(小笠原准教授)。大多数の患者が、症状が軽減・消失した寛解と呼ばれる状態を目指すことができるようになったという。

ただ、指示通りに薬を使っていても、関節の痛みや体のだるさといった症状がにわかに強まることがあり、医師に訴える人が少なくないという。注目されているのが、患者の生活習慣や天候などの条件と症状の関係だ。運動習慣によって体内の炎症が抑制されたり、気分が改善したりする効果が期待されている。

このアプリで運動習慣や天候と自分の症状の関係を見ることで、患者は生活習慣との関係などについて気づき、運動量を増やしてみるなど体調のコントロールに役立てられる。医師などはアプリを通じて収集したデータを分析して、生活習慣や天候との関係を研究し、得られた知識を患者側に提供する。アプリが、患者の強い味方となりつつある。

◇  ◇  ◇

症状や悩みの俳句コンテスト

関節リウマチ患者の周囲に理解されにくい症状や日常生活の困りごとを俳句で詠む「GoodDAY 関節リウマチ俳句コンテスト」の開催が決まり、現在作品を募集している。生活情報サイトを運営するハルメクと日本イーライリリーが共催、関節リウマチの啓発活動団体である日本リウマチ友の会が協力している。

関節リウマチの患者の悩みや、本人や周辺にしかわからない困りごとを詠む「日常生活におけるエピソード部門」と、医師や看護師らに症状をうまく伝えられない悩みなどを題材にする「医療従事者や家族とのコミュニケーション部門」の2部門で実施する。

関節リウマチの症状である痛みや倦怠(けんたい)感、起床時に感じる体のこわばりといったリウマチの関連症状は周囲の理解を得ることが難しく、医療従事者にうまく伝えられず悩んでいる人も多いという。受賞作品はウェブやSNS(交流サイト)などを通じて行っている病気についての啓蒙普及活動に活用する。

(編集委員 吉川和輝)

[日本経済新聞夕刊2020年9月23日付]

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