朝昼晩 時間帯別の最適エクササイズで自律神経整える

NIKKEIプラス1

モデルは桜美林大学芸術文化学群講師・渡辺久美
モデルは桜美林大学芸術文化学群講師・渡辺久美

コロナ禍で外出を控え、運動不足やエアコン多用など「異例の夏」を過ごした身体は、予想以上に悲鳴を上げているだろう。自律神経が乱れ不調になりがちだ。体内リズムに合わせた時間帯別の体操で整えよう。

自律神経は心身を活性化させる交感神経と、休息時に働く副交感神経で構成されている。交互にうまく切り替わりながら、身体のバランスを保ち機能させている。

厳しい残暑が続けば、自律神経が乱れて失調症を起こし「夏バテ」に至る。自律神経のリズムは、朝になると目覚め、夜眠くなるという「体内時計」と密接につながっている。リズムが最適に保たれていることが健康な状態。体内時計を意識した体調管理と時間帯別の整理体操を取り入れて、自律神経のバランスを整えよう。

まずは「おはようタイム」の運動。(1)日光を浴びて深呼吸し、自律神経を徐々に整える。窓辺やベランダ、庭先で太陽に向かって大きく胸を開いて2~3回深呼吸する。さらに(2)肩甲骨・脇腹ほぐしや(3)空手風突きの軽い運動で血流を促す。この後しっかり朝食を取り、自律神経を活動状態に切り替えていく。

続いて「おやつタイム」。体内時計に従い体温も変化している。朝6時ごろが最も低く、午後3~4時ごろが最も高くなる。この時間帯は交感神経が優位になる時間帯だが、集中力が低下しがちと感じる人も多い。おやつなどの休憩時間には、(4)姿勢の芯通しがお勧めだ。

まずは腰幅で脚を開いて立ち、手を腰に添え一旦身体を緩める。そして軽く膝を曲げ、お尻を締めながら腹筋を縮める。その状態から、おなかとお尻の力を入れたまま伸び上がり、背筋にピンと芯が通るようにする。つま先に重心を置くのがポイント。10秒程度この姿勢を保った後、体の力を緩めてくつろぐ。

続いて(5)ダイナミック・スクワット。大きく脚を開き、つま先を外に開いて立つ。4秒程度かけてゆっくり腰を落として戻る(5回)。下肢と体幹への刺激を意識する。

一日を終える「おやすみタイム」にも整理体操。自律神経のリズムに合わせ、副交感神経が高まるように切り替えるのが目的だ。

まずは(6)腰まわりほぐし。あおむけに寝転びお尻の下に両手を入れ、両膝をゆっくり左右に動かしながら腰まわりの力を緩めていく(30秒)。続いて(7)お尻ほぐし。両膝を立て片足をもう一方の膝に掛ける。そして立てている脚の太腿(もも)に手を添え、軽く引き寄せる(左右30秒)。最後は両膝を曲げて開き足裏を軽く合わせる(8)開脚リラクセーション。全身を脱力しながら、ゆっくりした呼吸を繰り返す(30秒)。

自律神経を整える上で重要なのは、日光を浴びることと、夜には心と体の緊張状態を解除することだ。朝・昼・夜のメニューの全てができなくても構わない。できそうなことから、無理なく生活に取り入れよう。季節の変わり目は、身体を新たな状態に戻す最適な時期。体内リズムを整え免疫力を維持して、来る秋に備えていこう。

(早稲田大学スポーツ科学学術院 荒木邦子)

[NIKKEIプラス1 2020年9月5日付]

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