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ポータブル電源使ってみた 災害に備え、調理3回可能

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NIKKEI STYLE

毎年9月1日は防災の日。大災害が日常的に起きる今の日本で備えは重要だ。最近注目の大容量ポータブル電源が、長期停電にどの程度対応できるのか、食事づくりなどで試してみた。

ポータブル電源(略称、ポタ電)は、スマートフォンの外付け電源から発展した新しい装置だ。取っ手のついた箱形で大容量のリチウムイオン電池を内蔵し、屋外で100ボルトの家庭用交流電源や12ボルト直流電源、USB端子用の5ボルト直流電源を供給できるのが特徴だ。縁日の屋台などでおなじみのガソリン汎用発電機に取って代わる勢いだ。

記者が買ったのは「Jackery(ジャクリ)700」(幅約30センチメートル×高さ約19センチメートル×奥行き約19センチメートル、重さ6.3キログラム)で、定価7万9800円。アマゾンのタイムセールで6万7830円で手に入れた。ほかにもAnker(アンカー)などのブランドが知られており、汎用発電機の歴史が長いホンダもLiB-AID(リベイド)で参入している。

ジャクリ700の容量は704.6ワットアワーある。家庭用コンセントに相当する100ボルトでの出力は500ワットであるため、消費電力350ワットの家電製品が2時間ほど使える。テレビなども対応可能で、説明書には32インチ液晶テレビが9時間連続使用できるとある。記事を書くパソコンは現在26ワット使用なので1日以上使える計算だ。

Jackery Japanマーケティング部の平松孝太さんは「30~40代の男性がアウトドア用にネットで購入する例が多かったが、昨年秋の大雨後は防災用の販売数が急上昇した。防災安全協会の推奨も受けた」と話す。

使い勝手はどうなのか? 電力インフラの喪失を想定してポタ電を屋外に持ち出し、1.4合(約250ミリリットル)炊き小型炊飯器や家庭用IH調理器につないでみた。

午後4時すぎに炊飯器のスイッチを入れると、ポタ電の出力表示237ワットで安定した炊飯が始まり15分で湯気が立った。ポタ電の残量表示が88%になった4時20分にスイッチが切れ、蒸らしに入った。

次に小型IH調理器に、IH対応のステンレス鍋を載せ、ポトフを作り始めた。小型IHでも使用電力は最大1400ワットなので、ポタ電の瞬間出力を大きく超える。試しに出力を「強」にすると、一瞬作動した後に安全機能が働き、ポタ電の出力がゼロになった。「弱」で調理する。

すると不思議な現象が起きた。ポタ電の出力表示が216ワット→145ワット→453ワット→9ワット→129ワット→488ワット→7ワットとめまぐるしく変わり始めたのだ。ポトフはゆっくり温まり、30分以上かかってようやく出来上がった。

直後にフライパンでステーキを焼いたが、出力約470ワットの安定状態で一気に焼き上がった。煮物で出力が変動した原因について、ジャクリとIH製造元のパナソニックに問い合わせたがよくわからない。ポタ電とIH、ステンレス鍋での煮物の組み合わせは相性が悪いのか。1時間強で3品を料理し終えて、ポタ電には57%の電力が残った。これなら加減すれば1日3回の調理は可能だろう。

ただしポタ電は充電して使うもの。ジャクリ700の場合、家庭用電源からの電力の入力許容量は100ワット程度なので、満充電には9時間かかった。災害で停電が発生したら、太陽電池によるソーラー充電しか方法はない。

そこで最大100ワットの発電が可能なソーラーパネルを借り、東京の最高気温が36度になった8月半ばの週末、残量ゼロからの充電を試みた。

自宅の庭は狭い。立木と屋根の間に顔を出す太陽を正面にとらえてもパネル出力は60ワットほど。太陽を追い随時方向を変えたがそれ以上無理だった。2日間、延べ13時間充電し、たまった電力は満充電の63%(440ワットアワー)だった。

ポタ電から愛車の電動バイクに電気を移してみた。バイクの充電量表示は半分ほど。走行可能距離は20キロメートル強だろう。被災地の移動手段としてミニバイクは有効だ。

調理に使うか脚に使うか。災害時に自前のエネルギーを持てるのは心強いと感じた。

◇  ◇  ◇

ホンダ販売の製品も

ホンダがLiB-AID(電力容量377ワットアワー、8万8000円)を発売したのは2017年9月。ホンダパワープロダクツジャパン(埼玉県越谷市)の木下憲司販売企画課長は「停電時の室内で携帯電話やパソコン、テレビの電源に使えるようにすること」と開発の狙いを話す。ホンダはガソリン発電機を作ってきたが、排ガスが出るため室内で使えなかった。

ユーザーの中心は50~60代で、ラジオコントロール模型の充電などに使う。ビルメンテナンス用などの需要もあるという。電力容量の割に値段が高いが、1965年当時のガソリン発電機を模したデザインが人気の一因かもしれない。

(礒哲司)

[NIKKEIプラス1 2020年8月29日付]

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