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新型コロナウイルスがなかなか収束せず、多くの人にとって在宅勤務が当たり前になってきた。3年前から週4日の在宅勤務制度を導入するなど柔軟な働き方を先導してきた味の素。西井孝明社長は「毎日満員電車で2時間の通勤を強いるような会社に人は来なくなる」と語り、働き手の意識変化への対応によって企業が選別されると説く。

働き方改革の経験が生きる

――かなりの人が在宅勤務をしていますか。

「本社では1000人強のひとが働いていますが、およそ200人が出社しています。社員が自主的に判断して、出社をコントロールするというフレキシブルな働き方になっています」

――2017年に週4日まで在宅勤務できる制度を入れていたことで、今回コロナに対応しやすかったでしょうか。

「それは圧倒的にスムーズでした。平均すれば社員は週一日くらいは在宅やサテライトオフィスで勤務してきました。情報システムの観点からも、家からうまくアクセスできるように情報セキュリティーのレベルを整えてから、在宅勤務の制度に移行していました」

――在宅では仕事の評価やコミュニケーションが難しいという声が企業が上がっています。

「長期の在宅勤務というのは、働き方改革の中でも経験していないことなので、様々なコミュニケーションの形を整えてきました。一方で、在宅勤務では難しいものも見えてきました。例えば分かりやすいところでは、生産部門や物流部門です。食品の開発も最後は試食しないといけません」

――コロナが収束しても働き方は元通りには戻らないのではないでしょうか。在宅勤務はかなり残りますか。

「22年以降、こうした働き方が身についてしまうでしょう。ウィズコロナとアフターコロナの間にきちっと線があるかのように考えがちですが、そうはならないでしょう。新しい働き方を多くの人が長く続けることで、人も会社も考え方を変えると思います」

「考えてみるとコロナが収まったからといって、また毎日満員電車に揺られて1日2時間を通勤に費やすのでしょうか。そうしたことを強いる会社には人が来なくなるでしょう。基本的に在宅でできることは在宅で、どうしても必要性が高い仕事は相対でやるという方向になるでしょう」

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