アイスクリームを作ろう 手でかき混ぜ、葛粉でとろみ

NIKKEIプラス1

牛乳はアイスクリームの味わいに直結する。低脂肪乳ではなく、成分無調整の方がコクが出る。タカナシ乳業の長井裕子さんによると、殺菌法が高温でも低温でも栄養成分は変わらない。ただ、たんぱく質が変性する高温殺菌より「低温殺菌の方がほんのり甘く感じられるのでは」と長井さん。好みの牛乳を選ぼう。

材料は小鍋で温め、十分溶かすのがポイントだ。粉末類はよく混ぜておくとダマにならない。「このひと手間で仕上がりに違いが出る」(茂垣さん)。中火にかけ、泡立て器で軽く混ぜよう。ふつふつとさせたらボウルに移し、氷と水をはったボウルに5分ほどあて、冷やす。

氷塩水で冷却 完成まで12分

次は氷と塩を使った作業だ。ボウルに氷を入れ、塩をかける。さらに水を加えてスプーンで軽く混ぜる。これに材料が入ったボウルをあて、かき混ぜ始める。ここで利用するのは、塩の氷点降下の作用だ。氷と水だけでは0度にしかならないが、塩が入ると温度はどんどん下がっていく。ボウルは必ず熱伝導のいいステンレス製を使おう。

6分くらいすると側面や底が凍り始め、材料がもったりしてくる。コツは、凍った部分を泡立て器でかきとるように混ぜること。こうすることで、氷の結晶が均一になる。

ひとやすみしたいときは、氷塩水からボウルを外そう。かき混ぜずに凍らせると、結晶が大きくなり、なめらかさが失われてしまう。

10分ほどで全体にツヤが出てクリームのような感触になる。すぐに食べないなら、この時点で冷凍してもいい。別の容器に移すときは、容器を冷蔵庫で冷やしておくと、温度差で溶けて結晶が壊れることがない。できたてを食べるならあと2分、泡立て器が「重い」と感じるかたさになり、ツヤが出るまでがんばろう。

このアイスクリームはアレンジも自由自在だ。抹茶を加えれば抹茶アイスになる。粉末や刻んだチョコレート、シナモンなどのスパイスは、ベースを作るときに他の材料とともに小鍋で温め溶かす。砕いたクッキーをアイスクリームが出来上がる直前に混ぜ込めば、クッキーアンドクリームの味になる。「果物を最後に入れてもいい」(茂垣さん)

自宅で過ごすことが多くなりそうな今年の夏。子供と一緒に氷点降下の作用を実感して作れば、ちょっとした理科の授業にもなる。休日の楽しみとして、挑戦してみてはいかがだろう。

(ライター 松野 玲子)

[NIKKEIプラス1 2020年7月25日付]

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