花王傘下のエキップ(東京・品川)は、スキンケア化粧品の新ブランド「アスレティア」の旗艦店を東京・表参道に今春出店した。アスレティアは花王が注力する11の化粧品ブランドの1つで、世界で関心が高まる「クリーンビューティー」の商品で新たな顧客層を取り込む。
テーブルや内装に込めたメッセージ
新型コロナウイルスの感染が拡大するなかでのオープンとなったが、旗艦店ではブランドコンセプトをちりばめた世界観を発信し、顧客獲得につなげている。
2階建ての旗艦店の1階部分に商品が並び、美容部員のカウンセリングが受けられるカウンターが置かれている。ここまでは普通の化粧品売り場とさほど変わらないが、目を引くのは店内にあるテーブルだ。
入り口近くにある円すい形のテーブルは、アスレティアの容器を作る際に出たガラス片をまぶしたものだ。カウンターのレンガタイルにも廃材を使用。一つ一つ手作りのため、それぞれ色合いが微妙に異なる。床の材料は94~98%が天然素材という。
旗艦店のテーマは「Perfect Imperfection(完璧な不完全さ)」。円すい形のテーブルや窓際に置かれた大きな板は、床との接点がわずかしかない。肌の状態と同様、絶妙な均衡で成り立っているとのメッセージを込めた。