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群衆シーン撮影どうする? 映画制作、手探りの再開

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NIKKEI STYLE

コロナ禍で中断した映画制作が手探りで再開する。業界のガイドラインは発表されたが、多岐にわたる現場の感染対策は一様でない。各スタッフはネットで情報を共有し、現場に生かす。

◇   ◇   ◇

「俳優が接触し合うアクションを撮る時、どんな対策が有効ですか」と入江悠監督。「キスシーンは撮れますか」と深田晃司監督。

5月23日にウェブ上で開かれた「コロナ時代の日本映画製作ワーキンググループ(WG)」の勉強会は白熱した。制作、撮影、録音、美術、演出の各スタッフら約50人が参加し、感染症対策コンサルタントの堀成美氏に質問をぶつけた。

「唾液の交換にはリスクがあるとわかってるので、俳優に感染しない生活をしていただく。14日間、手洗いとマスクをしっかりして、最小限しか外に出ない」

「接触は」質問切実

「群衆シーンでの検温は自己管理でいい。体調の悪い人は抜けていただく。重要なのはそこにいた人が誰かを把握しておくこと」

堀氏の答えは簡潔で具体的。一方で現場を預かる各スタッフの質問は切実だ。

「セットや小道具をどこまで消毒するか」(美術)、「ワイヤレスマイクはどうするか」(録音)、「オフィスやカフェを支度場にする時の注意点は」(ヘアメーク)、「ロケバスに何人乗れるか」「ケータリングの食事を安全に出す方法はないか」(制作)、「発熱者が出たら現場はどう対応するか」(演出)……。

映画制作の感染予防対策ガイドラインは5月中旬以降に2つ出た。大手4社で作る日本映画製作者連盟(映連)と制作プロダクションが加盟する日本映画製作者協会(日映協)のもの。どちらも感染を防ぎながら映画を作るための基本的な考え方や留意点をまとめたが、具体策は「個々の現場の試行錯誤・創意工夫」(映連)に委ねられた。

海外の例も収集

助監督の是安祐は5月8日、SNSでWGを立ち上げた。濱口竜介監督が4月半ばにいち早く制作再開したデンマークとスウェーデンのガイドラインを翻訳して投稿。パリ在住のプロデューサー大野敦子らが英国、欧州連合(EU)、韓国、豪州など世界の先行事例を集め、様々なパートの現場スタッフと共有を始めた。

「業界のガイドラインではなく、各プロダクションや各作品ごとのガイドラインで、様々な状況に各パートと俳優がどう対応すればよいかを議論したかった」と是安。十数人で始めたWGは、現場スタッフの高い関心を反映して、約2週間で1400人に膨らんだ。

対応が早かったのはCM制作会社だ。AOI Pro.は医療相談の医療コーディネータージャパンとアドバイザリー契約を結び、自社のガイドラインを策定した。「安全を大前提に現場のフローのニューノーマルを考えた」と水迫恵介プロデューサー。企画、撮影、編集の各段階でリモート化を進め、撮影の立ち会い人数も削減。各現場に感染対策管理責任者を置く。

同社は映画も手がけるが、映画用のマニュアルはまだ作成中だ。「同じスタッフで長期間撮影する。クラスター発生時のリスクも大きい。難しい対応になる」と小形浩隆常務。

ヘアメークの橋本申二、特殊メークの藤原鶴声ら、WG参加者が各パートごとの運用マニュアルを作り、ネット上で公開する動きも出てきた。「集合知として共有してくれた」と是安。

ジャ・ジャンクー作品など海外でも活躍する橋本のマニュアルはきめ細かだ。体調チェック、私物の床置き禁止、会話は少なく、化粧用品は各俳優専用、化粧落としは俳優自身で……。「衛生管理をきちんとやっているということを、プロデューサーや俳優ら撮影に関わる全員に認識してもらうことが重要。オープンにすることで、自分の考えを知ってもらい、解決策も皆で探れる」と橋本は話す。

撮影は徐々に再開しつつある。「これからは感染する組も出てくるかもしれない。その時どうするか。お金の問題も含め、個人で考えても解決しない問題をシェアする場にWGがなればいい」と大野は話している。

(編集委員 古賀重樹)

[日本経済新聞夕刊2020年6月22日付]

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