梅雨の部屋干し、除湿機が活躍 脱衣所・納戸でもOK生活コラムニスト ももせいづみ

2020/6/16
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洗濯の時短家電といえば、まっさきに思い浮かぶのが「乾燥機能付き洗濯機」では。今では店頭に並ぶ洗濯機の多くに乾燥機能がついており、ボタンひとつで洗濯から乾燥まで完了するコースが設定されている。でも実際に所有している人の多くは、乾燥までのおまかせコースはあまり使っていないのだという。

衣類乾燥による縮みや傷みが気になることのほかに、光熱費への懸念もあるようだ。日に2度3度と洗濯機を回す家庭では、乾燥までのコースは時間がかかりすぎるので、普段は洗濯機能しか使わないという声も聞く。

洗濯乾燥では、浴室の乾燥暖房機能という選択肢もあるが、家族の入浴時間が重なると洗濯物をすべて移動せねばならず、うまく使いこなせていないケースも。時短はしたいが、仕上がりや光熱費も気になる。洗濯はなかなか一筋縄ではいかない家事のひとつだ。

かくいう私は、以前は外付けの電気乾燥機を使っていたが、今は外干しと除湿機を使った部屋干しの併用に落ち着いている。

洗濯物はお日様や乾燥機の「熱」で乾くと考えがちだが、「湿度コントロール」が大きな要だ。ホテルの浴室に下着を洗って干すと、翌朝に乾いていたという経験のある人は多いと思う。これは強力な空調で乾燥しがちだから。海外でも湿度が低い国では、夜に洗濯して室内に干して寝るだけで、乾いてしまうというところもある。つまりは、しっかり除湿をすれば、洗濯物は乾くということ。

これがわかってから、わが家の洗濯事情は大きく変わった。除湿機を使っても、干す手間は減らない。だが、夜に洗濯をして干して寝れば一晩でほぼ乾くことがわかっているので、朝の慌ただしい時間に洗濯をしなくてすむし、雨で洗濯物がたまってもストレスにならない。私にとって、除湿機は洗濯乾燥のダークホースなのだ。

基本は部屋干しをした場所で除湿機を運転させるのだが、脱衣所に設置したポールに洗濯物を干して、除湿機を運転させることもある。ほかにも納戸や空き部屋に除湿機を置いて、即席のランドリールームをつくってみるのもオススメだ。生活空間から切り離しておけば、干しっぱなしにしても気にならないので、洗濯物の取り込みや片付けにおわれなくてすむ。この解放感は大きい。

これからの季節にはエアコンの冷房や除湿モードの使用も、洗濯物の乾きを早めてくれる。ただ、除湿機は家中どこにでも移動できるというのが大きなポイント。私は押し入れやクローゼット、靴箱の前で運転させることもある。雨が続くときに玄関で使うと、靴や傘から出る湿気やニオイを軽減してくれてとても助かる。

除湿機は一見地味だけれど、使ってみるとじわじわとありがたみが湧く、不思議な家電だと思う。

ももせいづみ
東京都出身。暮らし、ライフスタイルを主なテーマとするコラムニスト。本コラムを含め、自著のイラストも自ら手がける。新刊に「お弁当にスープジャー」(辰巳出版)、「新版『願いごと手帖』のつくり方」(主婦の友社)など著書多数。

[日本経済新聞夕刊2020年6月16日付]

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