糖尿病と予備軍で2000万人 放置で重症、透析必要に

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写真はイメージ=PIXTA
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新型コロナウイルス感染で、重症化につながる基礎疾患の一つとして注目された糖尿病。若い世代でも増え、放置すると心筋梗塞など深刻な疾病につながりかねない。発症の仕組みを知り、適切に予防したい。

糖尿病は、血液中の糖の濃度である血糖値が高い状態が続くことで、血管や細胞が傷つく疾患だ。その結果、全身に様々な合併症が現れる。初期段階は自覚症状がないのが特徴。杏林大学医学部(東京都三鷹市)の安田和基教授は、「合併症の症状が現れたときは既に進行している状態」と説明する。

網膜症、腎症、神経障害が糖尿病の3大合併症とされる。糖尿病による網膜症は緑内障につぐ失明の原因疾患であり、腎症は人工透析を必要とする病気の1位を占める。神経障害が進行すると痛みや熱さを感じなくなり、けがややけどを負いやすくなる。

また、血管を傷つける糖尿病は動脈硬化のリスクを高め、脳卒中や虚血性心疾患の原因にもなる。免疫機能を低下させるために、感染症にかかりやすくなる。うつ病、歯周病、がん、認知症との関連も明らかになっている。

血糖値が高い状態が続くのは、すい臓から分泌されるインスリンが不足したり機能しなくなったりするためだ。

通常、食事をとると血糖値が高まり、インスリンによって血液中に増えた糖が細胞に取り込まれエネルギーとなる。糖尿病には、このインスリンがほとんど分泌されなくなる1型と、インスリンの分泌量の低下や効きが悪くなる2型がある。

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