PCブランドシェア日本一 聞き役に徹し顧客ゲット日本HP 八高秀明さん

日本HPの八高秀明さん
日本HPの八高秀明さん

2019年度の国内パソコン市場で、ブランド別シェアの首位に立ったのは日本HPだった。同社で法人向けの新規営業を担当する八高秀明さん(39)は、取引先の声をとことん聞き、誰より素早く動くことで納入実績を上げてきた。とりわけ情報管理にナーバスな地方銀行の経営者からも厚い信頼を得ている。

日本HPの第二営業本部に所属する八高さんは東日本の企業を中心にノートパソコンなどの販売を手がける。「お客様の関心事を隅々まで理解したい」が口癖だ。

既存の顧客ではなく、新規に取引先を開拓するには、何より相手を深く知ることが大切だ。その企業がどの部門で何を効率化したいのか。いつまでに何台必要なのか。中長期でどんな働き方を実現しようとしているのか――。

まずは雑談から

「最初は雑談から入るようにしている」と八高さんは話す。まずは間口を狭めず、顧客の要望を幅広く聞き出すことに力を入れる。普段は企業のIT(情報技術)担当者との商談が中心だが、経営トップに直接会うこともある。

その際、ものをいうのは提案力だ。現在は地方の金融機関への売り込みが、八高さんの主な業務。金融機関の最大の関心事はITを駆使した金融サービスであるフィンテックを経営にいかに取り入れるかにある。商談では、従業員が使うIT端末を業務プロセスの変革にどうつなげるかなどの提案が欠かせない。

ただし高度な専門用語を並べても、相手には伝わらない。八高さんは、例えば企業で実際に起きた情報漏洩の不祥事などを引き合いに「どういう対策をしていれば防げたかを、分かりやすい資料と一緒に、かみ砕いて説明するようにしている」と話す。

情報収集欠かさず

欠かさないのは、日常の情報収集だ。新聞やネットニュースなどの情報に目を凝らし「当社のソリューション技術で解決できる事例を探す」。顧客に「自分も当事者だ」と感じてもらえるような記事を見つけ、改善に役立つ具体的な提案につなげていく。

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