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あれ?また睡魔 日中の眠気は睡眠時無呼吸症候群かも

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NIKKEI STYLE

日中に眠気に襲われるのは誰にでもあることだ。しかしあまりに頻繁にあるようなら、その原因は寝ているときの呼吸にあるかもしれない。睡眠時無呼吸症候群(SAS)は日常生活にも影響を与え、場合によっては自動車の運転ミスなど大きな事故につながることもある。SASの症状や治療方法、病院の受診の目安となる兆候について探った。

61歳のある男性は、2年半ほど前に耳鼻咽喉科の医師からSASと診断を受けた。朝起きたときに喉が渇きすぎて声が出なくなったのが病院を受診したきっかけだ。「診断を受けた今になって思い返すと、睡眠時間はしっかりとっていたはずなのに日中に急に眠くなることが多かった。耐えられず会社のソファで寝たことも多い」と語る。

診察した医師は睡眠中の喉の渇きから、男性の鼻の通りが悪く、寝ている間に口呼吸になっているのではないかと説明。簡易検査の結果SASが疑われたため精密検査も実施し、SASとの診断につながった。

SASは寝ている間に10秒間以上無呼吸の状態が続き、それが1時間に5回以上繰り返す症状だ。15~30回で中程度、30回以上繰り返すと重度のSASと分類される。呼吸が止まることで十分に酸素が体に供給されず、深い睡眠が妨げられる。睡眠時間は確保していても、結果として睡眠不足となってしまう。

日本睡眠学会認定専門医でむさしクリニック院長の梶村尚史医師によると、SASは「中年以上の太っている男性」に特に多いという。気道が物理的に狭くなり呼吸を妨げるのがSASの直接的な原因だ。

太っている人は喉の肉も多い。また年齢を重ねることで筋力が落ちて肉がたるみやすくなる。こうした理由で喉の肉が気道を圧迫しSASを発症する。また30~60歳を対象にしたある有名な研究では、男性で4%、女性で2%がSASだったという。ホルモンなどの影響もあり男性の方がリスクがより高いと考えられている。

軽度の場合はマウスピースを治療に用いる。寝ている間にマウスピースを付けることで、下顎を少し前方にずらして気道を確保する。中程度以上になると、機械で鼻から空気を流し込む経鼻的持続陽圧呼吸(CPAP)療法を用いるのが一般的だ。SASの診断を受けた患者は保険適用の治療としてCPAPを自宅で使うことができる。

国内のCPAPで高いシェアをもつ帝人ファーマによると、CPAPは空気を送り込む本体とチューブ、患者の鼻に装着するマスクの大きく3パーツで構成される。吸気に合わせてマスクから圧力をかけた空気を流し込むことで気道を確保する。呼吸の深さやタイミングは患者によって異なるが、これらを自動的に調整する機能もあるという。

メーカーとして重視するのは患者がいかに治療を継続しやすくするかということだ。「マスクの付け心地が気になってよく眠れないというのでは本末転倒。快適な睡眠が取れるよう改良を続けている」(同社担当者)

SASの治療はCPAPを含めほとんどが対症療法だ。肥満が原因の人は痩せると改善する可能性もあるものの、根本から治療できるわけではない。日中の眠気などの直接的な影響のほかに、高血圧や心筋梗塞などのリスクも高まる。「基本的にはCPAPを使い続けることになる」(梶村医師)

SASは何をきっかけに受診すればよいのか。家族ら睡眠時の様子を指摘してくれる人がいる場合はいびきが最もわかりやすい症状だ。しかしSASは睡眠障害の中でも、寝付きが悪いといった症状がある不眠症などに比べて症状を自覚しにくいという特徴がある。

日中の眠気がSASの最も典型的な症状だが、日常的にもあることなのでそれだけではわかりにくい。梶村医師によると、夜間の頻尿や口の渇きなどもSASの症状としてよく見られるという。年齢や体形などもあわせて考えて、気になることがあれば耳鼻科や呼吸器外科などを受診するのがよい。

◇  ◇  ◇

居眠り運転で大事故 バス会社など検査促す

SASが一般的に知られるようになったのは2003年に起きた山陽新幹線の運転士による居眠り運転がきっかけだ。12年の関越自動車道でのツアーバスの事故も記憶に新しい。病気に対する認識が定着し、検査も広くされるようになってきたため、年間数万人ペースで新たにSASと診断される患者が増加している。

ある研究ではSAS患者が車の運転中に眠気を感じる割合は患者でない人の4倍、居眠り運転の経験は5倍という結果が出ている。旅客業界では事故を防ごうとSAS検診への意識が高まっている。

日本睡眠総合検診協会(東京・文京)は医療機関や団体向けの検査を受託し年1万件弱の検査を請け負う。呼吸や血中酸素濃度を計測するキットを送付し回収後にリポートを作成、高リスクの人が病院を受診できるように役立てる。

ただし診断を受けた後の不安などから検査に消極的になるドライバーも少なくない。同協会は抵抗なく検査を受けてもらうため、結果が出た後に治療をどうするかといった事前の相談やセミナーにも力を入れている。

(大崩貴之)

[日本経済新聞夕刊2020年5月20日付]

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