せんべい、料理に加えアクセント 雑炊にもサラダにも管理栄養士 今泉マユ子

2020/5/12

昔からあって老若男女を問わず人気のおやつと言えばせんべい。揚げせんべいや焼きせんべいを口にする機会も多いのではないだろうか。材料や製法によって食感はまったく違い、やわらかいぬれせんべいやソフトせんべいもある。うるち米を使うのが一般的。ただジャガイモのでんぷんやエビのすり身などをまぜて焼き上げたえびせんべい、瓦に見立てた形が特徴で小麦粉に砂糖や卵を入れたやや甘めの瓦せんべい、ピーナツ入りのせんべいなども人気だ。

おやつのイメージが強いとはいえ、普段の料理にも活用できる。真っ先に思い浮かぶのは青森の郷土料理のせんべい汁だ。野菜や鶏肉などでつくった汁に、小麦粉を使った素朴で懐かしい味わいの南部せんべいを入れて仕上げるもの。南部せんべいに限らず、好きなせんべいを入れてつくってみるのもいい。だしをたっぷりと吸い込んだせんべいの食感がやみつきになること請け合いだ。

細かく砕いて雑炊やおにぎり、チャーハン、サラダにまぜたり、うどんの汁に加えたりしても、その香ばしさがアクセントになって食欲がそそられる。ふやけるせんべいの食感を生かし、お汁粉では餅の代わりにソフトせんべいを入れてみるのもおすすめだ。

せんべいが湿気てしまったら、耐熱皿に1枚のせ、ラップをしないで電子レンジで20秒、ひっくり返してさらに20秒温めるとよい。パリパリした食感が戻ってくる。熱々になるので取り出すときは要注意。加熱してからすぐに食べても、冷ましてから食べてもおいしい。パリパリ感がまだ足りないと感じる場合は5秒ずつ加熱して様子をみてみよう。

ちょっと小腹が減ったとか、ご飯が余ったとかいうときにせんべいを手作りするのも面白い。白米はもちろん、玄米や雑穀米のご飯があったらぜひ挑戦してほしい。

ポリ袋にご飯と、好みに合わせて塩やしょうゆ、青のり、白ごまなどを入れて、よくまぜながらつぶす。袋の上から麺棒などで薄く平らに伸ばし、食べやすい大きさに切るか、湯のみやコップで丸く型抜きをする。最後にフライパンで両面をしっかり焼けばできあがり。4月に紹介した、くっつきにくいホイルを使うと便利だ。

焼き上がりがやわらかい場合には湿気たときと同じように電子レンジで両面を加熱すれば、パリパリした食感が味わえる。カレー粉をまぜたり、七味唐辛子を足してみたりするのも楽しそう。いろいろな味のせんべいをつくってみるのはどうだろう。

今泉マユ子(いまいずみ・まゆこ)
1969年生まれ。管理栄養士として企業の社員食堂、病院や保育園に勤務。缶詰やレトルト食品を使った時短レシピのアレンジのほか、防災食アドバイザーとしても活躍。

[日本経済新聞夕刊2020年5月12日付]

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