NIKKEIプラス1

タベテで出合える料理だけで生活してみた。朝より昼前の方が募集が多いなど、時間帯を見計らうとランチにありつけやすい。夜は翌日の朝食も合わせて調達。会社の近くや通勤路線の始発駅に募集が多く、寄り道して持ち帰るのが日課になった。

利用した店舗のうち、めり乃秋葉原本店はラム丼を提供する。しゃぶしゃぶやすき焼き用の端材などを使うが、見た目も味わいも通常メニューと遜色なかった。お値段は日によって変わるが、ボリュームは十分だった。

タベテで提供される料理は味や品質もよく、お得感もある。一方、パン類や丼ものにレスキュー要請が出やすく、容器はプラスチックが多い。紙の入れ物やフォークを提供する店舗が増えたらいいのだけれど。ここはコストの問題だろう。

商品選びで環境保護を応援できる取り組みもある。WWFジャパンの大倉寿之さんは「認証マークの付いたものを選んで購入するのがいい」と話す。その一つがMSC認証で、取る時期や量、大きさなどのルールを守って出荷された水産物だけに認められている。イオンリテールは06年から扱い始め、全国5千以上の店舗に広がる。

便利さと安さを捨て、暮らしをがらりと変えるのは難しい。とはいえ、商品の選び方やマイルールなど消費への視点が変わった。小さな一歩からエコな習慣を広げれば、少しずつ社会が変わる可能性も感じた。

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認証付き商品選ぼう

イオンスタイル板橋前野町で、MSC認証を取得する魚を販売する売り場=イオンリテール提供

大切な資源を持続可能なものとするには「出所の管理が必要」(WWFジャパンの大倉寿之さん)。水産物や木材など、とられた場所や時期を管理しにくい資源の中には、過剰に取られたり伐採されたりしたものが紛れ込む場合もあり、消費者が見分けるのは難しい。

認証マークがあれば、エコなものとそうでないものの見分けが付く。木材向けのFSC認証はコピー用紙などにも印字がある。「消費者が認証マークのあるものを選べば、出自のわからないものを市場から排除できる」(大倉さん)。企業と消費者双方の協力が大切だ。

(田中早紀)

[NIKKEIプラス1 2020年5月2日付]