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傷口湿らせて治す「湿潤療法」 消毒は不要、水で流す

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NIKKEI STYLE

家庭でできる傷の手当てとして、傷口を湿った状態に保って治す「湿潤療法」が広まっている。ただ、誤った方法では、治りにくく悪化することもある。いま一度、正しい手順とポイントを知っておきたい。

皮膚に傷ができると、傷口から浸出液と呼ばれる体液がしみ出てくる。浸出液は、傷が治るのに必要な細胞を増やしたり、活発に働くようにしたりする役割がある。傷口が乾燥すると浸出液が固まり、皮膚の組織が壊死(えし)して傷口を覆うようにかさぶたができる。そうなると浸出液の機能が十分に発揮されなくなる。

浸出液を乾燥させずに傷口に潤いを保っていたほうが、傷は早くきれいに治りやすい。こうした考え方に基づく治療法が「湿潤療法」だ。湿潤療法の普及に努めてきた、なついキズとやけどのクリニック(東京・江東)の夏井睦院長は「湿潤療法の手順はいたってシンプルで、家庭でも簡単に行える」と話す。

まず、傷口についた血液や砂などの異物を、水できれいに洗い流し、清潔なタオルなどで水気を拭き取る。止血した後に、水分をとどめる効果のあるハイドロコロイド素材を使った医療用の保護パッド(被覆材)を傷口に貼れば完了だ。

「傷口に消毒は不要」と、夏井院長は強調する。傷口を消毒すると、バイ菌だけでなく、健康な皮膚や、傷を治そうとする細胞にもダメージを与えてしまう。また、合成界面活性剤が使われているタイプのせっけんや液体ソープで傷口を洗うと、皮膚の細胞膜が壊されて傷を深くし痛みも増す。

湿潤療法で使うハイドロコロイド素材の保護パッドは市販されている。同素材は、浸出液を吸収するとゼリーのようにゲル化して傷口を覆う。浸出液をゲル状にすることによって傷口が乾燥せず治癒効果を保つ。

薬局やネット通販でも、さまざまなタイプの保護パッドが市販されている。傷の大きさに合わせて選ぶといい。

保護パッドがなければ、傷口をきれいにしてから、ワセリンを塗った食品用ラップで覆っておく方法もある。

かつては浸出液の治療効果を生かすため保護パッドを数日間交換しないことが勧められることがあった。夏井院長は、「かぶれや汗もの原因になる」と指摘する。最低でも1日に1回、暑い時期には2~3回は交換したい。その際は、傷の周辺の皮膚を水できれいに洗ってから貼り直す。

湿潤療法は、転んですりむいた傷や靴ずれ、包丁などでスパッと切れた浅い傷、熱い鍋に触れた軽いやけどなど、日常的に起こる傷の手当てに適している。

ただし、水で洗い流しても異物が取れないケースや圧迫しても出血が止まらない場合、傷口が深くギザギザになっていたり、しびれや痛みが続いたりするときは家庭での湿潤療法は見合わせる。医療機関を受診するようにする。

埼玉医科大学病院(埼玉県毛呂山町)形成外科診療部長の市岡滋教授は「見た目より傷が深い場合がある刺し傷や、動物にかまれるなど細菌感染のリスクがある傷には湿潤療法は適さない」と話す。

また、市岡教授は「糖尿病の基礎疾患がある人にも、一概には湿潤療法を勧められない」と注意を促す。足のちょっとした傷などに湿潤療法を行うと感染を助長し壊疽(えそ)につながることがあるという。

湿潤療法を始めてからも、「傷の周りが赤くなる、腫れて痛む、1週間以上たっても傷口がじくじくしてふさがらないといった時には、細菌感染が疑われる」(市岡教授)。その場合は抗菌薬の投与が必要になるので、湿潤療法を中止して、近くの医療機関を受診しよう。

(ライター 田村知子)

[NIKKEIプラス1 2020年4月25日付]

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