米国映画、アジア系俳優の主役続々 観客の好み多様化

アジア系俳優を主役に据える米国映画が増えてきた。人種などの多様性が求められる中、登場機会が少なかったアジア系の物語が新鮮に映るようだ。アジアでの市場拡大という背景もある。

韓国映画「パラサイト 半地下の家族」が外国語映画として初めて作品賞を受賞し、大いに沸いた今年の米アカデミー賞。前哨戦のゴールデングローブ賞でも一足先にアジアを題材にした作品が話題をさらっていた。中国系移民を描いた映画「フェアウェル」に主演したオークワフィナが主演女優賞(ミュージカル・コメディー部門)をアジア系で初受賞したのだ。

中国と韓国にルーツを持つ両親のもと、ニューヨークで生まれたオークワフィナはラッパー兼俳優として時の人となった。

全米700館超で上映

同作は北京出身で、幼いころ米国に移住したルル・ワン監督の実体験に基づく人間ドラマだ。中国系米国人の若い女性が、余命少ない祖母に会うため中国を訪ねる。本当の病状を祖母本人には伝えず、隠し通そうとするあまり珍妙な言動をとる親戚と、自らのアイデンティティーを見つめる女性の姿を描く。

「いつか自分の家族について映画をつくりたいと思っていた」とワン監督。「米国にいるとよそ者のような気持ちになる時もあるが、中国に行くと価値観の違いに気づき、自分は間違いなく米国人だと分かる。移民が経験する揺れ動く感情を、米国の一つの家族の物語として描きたかった」

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