検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

NIKKEI Primeについて

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

/

患者数500万人 気づかぬ緑内障で失明しないために

詳しくはこちら

NIKKEI STYLE

40歳以上の5%が発症する緑内障。眼圧が高くなって視野が欠けていく病気だ。進行が遅いため気づくのが難しく、中途失明原因の第1位となっている。発症の仕組みを知って早期発見し、適切に対処したい。

2018年の厚生労働省などの統計によると国内の中途失明原因の第1位は緑内障で3割程度を占める。患者は年齢を重ねるほど増えていく。東京大学大学院医学系研究科教授の相原一氏は「40歳以上の5%、70歳以上の10%が発症しており、患者数は500万人以上と推定されている」と指摘する。

緑内障が発症する大きな原因は、眼球内部の圧力が高くなることだ。眼球の中には房水という液体が入っていて、この排出がうまくいかないと眼圧が高くなる。その圧力で眼球に接している視神経が萎縮し、徐々に視野が欠けていく病気だ。治療しても萎縮した視神経が元に戻ることはなく、放っておくと失明に至ってしまう。

緑内障の特徴は気づきにくく、末期になるまで自覚できないことが多いことだ。片方の目が緑内障になって既に視野が欠けているケースもある。だが、たかはし眼科クリニック(東京・新宿)院長の高橋伊満子氏によると、欠けた部分が視界の内側にある場合は、「もう一方の目でカバーできるのでほとんど気がつかない」と説明する。

実際、岐阜県多治見市で行われた疫学調査では、緑内障が発見された患者の86%が自分では気づいていなかった。そのため手遅れになり、失明する人が後を絶たない。

対策としては早期発見が重要になる。まずは、ときどき片目をつむり、見え方がおかしくないか確かめることが有効だ。その他、緑内障になった親族がいる人や、近視が強い人は発症するリスクが高い。また、「アトピー性皮膚炎などでステロイド剤を使っている人は眼圧が上がりやすい」(相原氏)。該当する場合はリスクが高いことを常に留意しておく必要がある。

「40歳を過ぎたら5年に1度は眼科に行き、眼圧や視野、眼底の検査を受けてほしい」。こう助言するのは相原氏だ。緑内障の要因は眼圧の上昇以外にも、視神経が弱かったり、免疫の異常があったりすることも関係する。正常眼圧でも発症するケースは多い。そのため眼圧に加え、視野や視神経の異常がわかる眼底の検査も欠かせない。

視神経の萎縮によって失われた視野は戻らないが、適切な治療によって病気の進行を抑えることはできる。治療法は点眼薬、手術などがあり、いずれも眼圧を下げることが目的だ。正常眼圧でも、眼圧を下げることで進行が抑えられる。

眼圧を上げる要因となる房水の排出口(隅角(ぐうかく))が目詰まりしている場合、まず点眼薬が選択される。「房水の流れを良くするプロスタグランジン系薬剤や、房水の産生を抑えるベータ受容体遮断薬などが使われる」(高橋氏)

簡単そうな点眼だが、意外と面倒で効果が実感できないこともあり途中でやめてしまう人が多いことが問題になっている。1年で4割が脱落したという報告もあるが、根気強く続ける必要がある。

点眼薬で効果が見られないときは手術を行う。詰まっている房水の排出口の一部を切開したり、新たに出口を作る手術が行われる。「10分程度で終わる方法も出てきた」(相原氏)ので日帰り手術も可能だ。

日本は世界でも有数の長寿国であり、リタイアしてからの時間も長い。最後まで生活に不自由しない視力を保つため、定期的に眼科で検査を受けるようにしたい。発症しても根気よく治療を続ければ、最悪の事態は防げる。

(ライター 伊藤和弘)

[NIKKEIプラス1 2020年3月28日付]

春割ですべての記事が読み放題
有料会員が2カ月無料

有料会員限定
キーワード登録であなたの
重要なニュースを
ハイライト
登録したキーワードに該当する記事が紙面ビューアー上で赤い線に囲まれて表示されている画面例
日経電子版 紙面ビューアー
詳しくはこちら

健康や暮らしに役立つノウハウなどをまとめています。
※ NIKKEI STYLE は2023年にリニューアルしました。これまでに公開したコンテンツのほとんどは日経電子版などで引き続きご覧いただけます。

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
春割で無料体験するログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
春割で無料体験するログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
春割で無料体験するログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
春割で無料体験するログイン

権限不足のため、フォローできません

ニュースレターを登録すると続きが読めます(無料)

ご登録いただいたメールアドレス宛てにニュースレターの配信と日経電子版のキャンペーン情報などをお送りします(登録後の配信解除も可能です)。これらメール配信の目的に限りメールアドレスを利用します。日経IDなどその他のサービスに自動で登録されることはありません。

ご登録ありがとうございました。

入力いただいたメールアドレスにメールを送付しました。メールのリンクをクリックすると記事全文をお読みいただけます。

登録できませんでした。

エラーが発生し、登録できませんでした。

登録できませんでした。

ニュースレターの登録に失敗しました。ご覧頂いている記事は、対象外になっています。

登録済みです。

入力いただきましたメールアドレスは既に登録済みとなっております。ニュースレターの配信をお待ち下さい。

_

_

_