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入れ歯でも口を健康に 歯の数少ないと高い介護リスク

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NIKKEI STYLE

歯周病や虫歯、事故などで歯を失い、入れ歯を使用する人は少なくない。単に失った歯を代替するだけではなく、口内を健康に保ってフレイル(虚弱)と呼ばれる心身が衰えた状態や糖尿病などの予防などにもつながる。入れ歯の使い方に加えて、使用前の食習慣の見直しなども大切だ。

「歯が一本でもなくなったら、入れ歯やインプラントを作った方がいい」。東京医科歯科大学の水口俊介教授は話す。抜けたまま放置しておくと歯が動いてかみ合わせが悪くなってしまい、健康や寿命にも影響する危険があるためだ。

東京大学が千葉県柏市で高齢者2011人を4年間追跡調査した研究では、歯の数が20本未満だったり咀嚼(そしゃく)したりする力が衰えるなどした人は、要介護になるリスクが約2.3倍、死亡するリスクも約2倍と高かった。

沖縄県の宮古島などで40歳以上の約5700人を対象におこなわれた追跡調査では、調査開始時点に自前のかめる歯が10本以上あった男性が15年後に生存していた割合は54%だったのに対して、10本未満の男性は25%と半分以下だった。女性も10本以上の人は66%が生きていたのに対して10本未満の人は42%にとどまった。歯の本数が少なくなると、認知症や糖尿病などを発症するリスクが高いとする研究もある。

失った歯の代わりに入れる人工の義歯にはいくつかの種類がある。自前の歯が残っているときには両隣の歯を支えにかぶせモノをつなげセメントで固めるブリッジ、金属でできたバネを隣の歯に引っかけて支える部分入れ歯を使う。ブリッジは通常取り外しはできず安定するが、取り付けるため周囲の歯を削らねばならない。部分入れ歯は取り外しもできるがブリッジなどに比べて安定度は下がる。

また顎の骨に金属のネジを埋め込み人工の歯を取り付けるインプラントもある。しっかり固定できる一方、手術が必要で保険が適用されない。

 すべての歯がなくなった患者は総入れ歯を使う。支える歯がなくって顎に吸いついているだけなので、訓練してうまく使いこなすことが必要だ。

新しい入れ歯を入れた後は、まず柔らかい食品から慣らしていく。最初はゆっくりと時間をかけてかみ、前歯が入れ歯の場合は奥歯からかみ始めるようにするとよい。

認知症患者でも発症前から入れ歯を使っている人は、症状が進んでも入れ歯をきちんと使い続けることができる。しかし症状が進んでからでは訓練ができず、入れ歯を作ってもうまく使うことが難しい。

注意しなければならないのは、入れ歯やインプラントを入れただけでは十分でない、という点だ。水口教授は「入れ歯を入れた後、歯が抜けて食べにくくなっていたときについた食習慣を改善することが大切」と指摘する。

歯が抜けてかみ合わせが悪くなるとかむ力も弱くなり、食事の内容や栄養も偏りがちだ。入れ歯でかむ力が回復しても、変化した食習慣のままでは十分な栄養が得られない。歯の治療だけでは健康や栄養状態は元に戻らないが、歯の治療と栄養指導の両方をおこなうと栄養状態も改善するとした研究報告が多い 口の健康を保つことが病気の予防や寿命と深く関わっていることは知られるようになってきた。虫歯や歯周病だけでなく、入れ歯などの使い方や手入れにも注意したい。

◇  ◇  ◇

義歯 50代後半で半数超

厚生労働省などは1989年から80歳になっても自分の歯を20本以上保つ目標の「8020運動」を推進。虫歯や歯周病の治療や予防が進み、80歳で20本以上の歯が残っている人の割合は50%を超えている。

とはいえ最後まですべての歯を保てる人は少ない。厚労省の「平成28年歯科疾患実態調査」によると、入れ歯やインプラントなどなんらかの義歯の使用者は85歳以上になると90%に達する。総入れ歯を使っている人は46%あり、義歯使用者の半数を占める。

義歯のお世話になっているのは高齢者だけではない。35~39歳でブリッジを中心に義歯の使用者が10%台にのる。55~59歳になると半数を超え、70~75歳になると4分の3が義歯を使用している。

(編集委員 小玉祥司)

[日本経済新聞夕刊2020年3月25日付]

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