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津谷正明氏と愛読書

津谷正明氏と愛読書

就職して英語漬けになったおかげで、英語の本をよく読む。
つや・まさあき 1952年東京生まれ。76年一橋大経済卒、ブリヂストン入社。2008年取締役。12年代表取締役最高経営責任者(CEO)、翌年会長兼務。

つや・まさあき 1952年東京生まれ。76年一橋大経済卒、ブリヂストン入社。2008年取締役。12年代表取締役最高経営責任者(CEO)、翌年会長兼務。

愛読書は英語の本が多いのですが、学生時代からそうだったわけではありません。新人で配属された社長室国際渉外室は英語の上手な人ばかりで、海外から来た英文の手紙を訳すと真っ赤に直されました。返事を書けば元の言葉がほとんど残らないありさまです。会社に行くのが嫌になるほどでした。英語を厳密に使うように求められると同時に、とにかく英語の新聞や本をたくさん読みなさいと言われました。こうして仕事の一環でもあった英語の読書が、趣味になったのです。

長編小説が好きで、カタカナ表記の名前が多く出てくると覚えられないため、訳本は読みません。米国の作家ハーマン・ウォークの『The Winds of War』(邦訳『戦争の嵐』)は、最初が30代後半か40代初めで、これまでに都合3回読みました。

米国の海軍士官がヒトラー時代のドイツに駐在武官として赴任するところから始まる軍人一家の物語です。ストーリーが面白いだけではありません。当時のヨーロッパの国際政治の動きがわかります。また会話や社交の場面などから、違う世界を知ることもできます。作家はユダヤ系で、自叙伝なども読むと、あの時代をどのように見ていたのかも伝わってきます。

本棚に残すのは、繰り返し読む本です。時間をおいて読み返すと、若い頃にはピンとこなかったことも理解できて、1度目より2度目、2度目より3度目と、読書の楽しみが深まります。

頭を切り替えるため、日々の読書が生活のリズムになっている。

寝る前に必ず本を読みます。推理小説が佳境に入り夜更かしする場合もありますが、30分から1時間です。

現代イギリスの推理小説では、P・D・ジェイムズが最高の作家だと思います。邦訳で『皮膚の下の頭蓋骨』という作品は、孤島で起きる殺人事件がテーマです。よく練られた小説で、話がだんだんと展開して、どうなるのだろうと考えるのが面白いですね。

今一番気に入っているのは、『メインテーマは殺人』という邦訳が昨秋に出たアンソニー・ホロヴィッツの小説です。3部作で2作目まで読んで、3作目をわくわくして待っています。ストーリーがよくできているし、主人公も魅力的です。今までに読んだ推理小説の中で最高傑作に入ると思います。

同じイギリスのコリン・デクスターのモース警部シリーズも大好きです。

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