働き方改革はスマホから 大口受注へ部署横断チームNTTドコモ 田面寿一さん

NTTドコモの田面寿一さん

NTTドコモが法人向けの営業に力を入れている。同社が売るのはスマートフォンだけではない。企業向けの専用アプリやシステムの開発も担う。第二法人営業部の田面寿一さん(39)は「働き方改革を効率よく進めたい」といった取引先のニーズを素早くとらえ、的確な提案で大口契約を獲得している。

「紙のやり取りを減らしたい」「業務のムダを省いて、従業員にもっと創造的な仕事に取り組んでもらいたい」

田面さんは2016年から旅行業界や娯楽産業を担当している。ある大手旅行会社の担当者から、こんな悩みを聞かされる機会が増えていた。

その会社では、例えばツアーの添乗員は勤務時間や経費の精算を手書きの紙で申請し、それを事務員が処理していた。企業全体でみても、経理や事務で膨大な量の定型業務が積み上がっていた。

社内に横断チーム

「求められていたのは働き方改革を進めるためのサービスだった」と田面さん。ドコモにも企業の働き方支援のサービスはあるが、決して強い領域ではない。そこで社内に呼びかけてシステム開発などの部署を横断したチームをつくり、受注をめざした。

まずは添乗員。もともと業務用に従来型の携帯電話を使っていたが、これをスマホに切り替えてもらった。導入台数は3500台。これだけでも大口の契約だが、スマホに入れる専用のアプリもドコモが自社で開発した。ツアー添乗員が勤務時間を手軽に申告でき、経費の精算も簡単に済ませられるアプリだ。

企業全体の業務の効率化に関しては「ロボティック・プロセス・オートメーション(RPA)」を提案した。定型的な事務作業を自動化できる仕組みで、19年夏、請求書の処理や手数料の精算といった経費の処理、一部の事務作業で導入が決まった。

20年度はさらにグループ企業にもRPAの導入が広がる予定だという。一連の取り組みが評価され、田面さんは1月に本部長表彰を受けた。

田面さんは「困りごとがあったら、真っ先に相談してもらえるような関係を築くことが大切だ」と話す。営業である以上、スマホなど売らなければいけない商材はあるし、期間中に稼いだ売上高が重要な評価ポイントにもなる。

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