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東急ストアが駅ナカに 弁当・総菜、勤め人便利に活用

日経MJ

弁当やおかずはかばんにそのまま入れやすい商品を多く集めた
弁当やおかずはかばんにそのまま入れやすい商品を多く集めた

電鉄系スーパーの東急ストアが2019年11月、「東急ストア フードステーション ミニ 二子玉川駅構内店」を開業した。東急ストアとしては初めて駅構内に構える新業態店で、生鮮食品は取り扱わず、弁当やパンなどの即食商品を中心にそろえる。ターゲットは通勤・通学で二子玉川駅を訪れた人で、駅構内の利便性を生かして昼食・夕食需要を取り込む。

二子玉川駅構内店は、東急田園都市線二子玉川駅(東京・世田谷)の改札口を入って正面すぐのところにある。売り場面積は162平方メートルと、東急ストアの中で最も小さい店舗だ。

一番の特徴は品ぞろえにある。小型店だけに、商品構成の幅は限られる。通勤・通学や買い物客、特に二子玉川駅の利用が多い女性をメインターゲットに据えて即食簡便商品を重点的に扱う。

駅利用は午前8時と午後6時の2回、ピークが訪れる。「午前中は昼食向けの弁当やおにぎり、サンドイッチ、サラダ、麺類を多くそろえ、夕方以降は揚げ物などのおかずを加えて夕食需要に対応している」(大堀左千夫専務執行役員)

購入後はそのままかばんに入れて会社や家に持っていくことが想定されるため、商品は持ち歩きやすいものを多く扱っている。弁当は一般的な平らなものではなく、高さを増すことで縦・横の幅を抑えた商品を集めた。

駅利用者のうち20~50歳代女性が5割と、女性客が多い点にも着目した。全ての商品に国産小麦粉を使っている「nukumuku(ヌクムク)」のパンのコーナーを常設したほか、銘菓やスイーツなども、世田谷区で生まれた商品を集合展開している。特徴的な商品を多く扱うことで、来店動機につなげる。

もう一つの特徴はレジにある。朝と夕方に利用が集中するため、決済にはより迅速さが求められる。キャッシュレス専用レジを東急ストアとして初導入。3台のレジのうち2台をキャッシュレス専用とした。クレジットカードや交通系ICカードのPASMO(パスモ)やSuica(スイカ)に対応。QRコード決済も、「PayPay(ペイペイ)」と「LINE Pay(ラインペイ)」に加えて「支付宝(アリペイ)」など5種類を追加した。

東急ストアによると二子玉川駅の乗降客数は年々増加しており、現在一日16万人が改札を通過。乗り換え含めるとさらに多くの人が利用するという。来店するのは駅利用者に限られるが、やはり圧倒的な人通りは魅力的だ。フードステーション ミニのさらなる成長に向けて「駅ナカのという引き出しを持ち、出店余地を広げたい」(大堀専務執行役員)。

東急ストアは「売れるものも通常のスーパーとは変わってくるはず。売り場をどんどん変化させながら探っていく」(同)方針だ。二子玉川で新業態を成功させ、2店目以降の展開につなげる。

(伊神賢人)

[日経MJ 2020年1月22日付]

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