正月太りは解消できた? お風呂ストレッチでスッキリ
正月にごちそうを食べ過ぎて、急に体重が増えたりしていないだろうか。放置すれば内臓脂肪として蓄積されかねない。お風呂で血行を良くし効果的に体調を整える運動で、新年のスタートに弾みをつけよう。
正月料理は保存のために濃い味付けが多く、体がむくみやすい。また、カロリーを取り過ぎたり運動不足になったりしてこの時期は体重が増えやすい。そこでお風呂につかって血行促進することで体調を整え効率よく脂肪を燃焼するお風呂体操をお勧めする。
まず、始める前に次の点に注意しよう。湯の温度は39度程度のぬるめにし、湯量は負担が大きくならないように、水面が胸の高さよりやや低くなるようにする。息苦しいと感じたら即刻中止。飲酒後は決して実施しない。運動の前後で水をたっぷり補給する。
まずは、1~2分ほど湯船につかり身体を温めよう。心身がほぐれてきたところでストレッチを始める。最初は湯船につかったままの(1)背中丸め。両手を組み、湯の中で両腕の水平を保ちながら前に引き出しつつ背中を丸める。大きく息を吸って細く長く吐く呼吸を繰り返しながら15~20秒程度行う。
続いて(2)上体ひねり。上体を垂直に保ちつつ横にひねり湯船の側面に手を添えてゆったりとした呼吸を繰り返す。左右10秒程度ずつ。(1)(2)によって筋肉量の多い上半身を動かし効率よく血行促進する。
さらに(3)足首回しで下肢のうっ血を取り除こう。片脚を持ち、足首を左右それぞれ2~3回ずつゆっくり回す。続いて踵(かかと)を湯船のへりに乗せる(4)太腿(もも)裏伸ばし。足腰のむくみや疲労を軽減できる。体に余裕があれば(5)腿の付け根伸ばしにも挑戦したい。正座して両腕を身体の後ろに回して両手を浴槽の床に着け、腰を浮かすように持ち上げて腿の付け根まわりを伸ばす。
ストレッチの後は「楽々筋トレ&有酸素運動」に取り組みたい。血行がよくなっているので、筋肉のこわばりもなくなり動きやすくなっている。まずは(6)脚で自転車こぎ。両手を身体の後ろでつき、自転車をこぐ要領で片脚ずつ前に伸ばす。20回程度繰り返す。腹部と太腿の筋肉の動きを意識するのがポイントだ。
続いて(7)腿上げ。湯船のへりに両手を添え、全身が前斜めになるように準備する。片脚ずつ、足首に水の抵抗を感じながら、丁寧に胸に引き寄せる。左右交互に1~2分程度が目安だ。
次に(8)二の腕引き締め。身体を湯船中央に向けて湯船の後ろのへりに両手を添える。両脚を肩幅程度に開き、上体を垂直に保ち腕の曲げ伸ばしによって体全体を上下運動。ゆっくり10回程度。沈み込み過ぎないよう注意する。
浴槽の大きさに余裕があれば、(9)ダイナミック背骨調整運動に挑戦しよう。両膝を90度程度曲げて、両腕を身体の後ろに回して床に両手をつく。両脚は軽く開く。背中から太腿にかけての体幹が水平になるよう持ち上げる。10回程度、ゆっく上げ下げする。
お風呂で効率よく運動すれば脂肪が蓄積する前に燃焼できる。仕事始めの疲れを残さずリフレッシュしたい。
(早稲田大学スポーツ科学学術院 荒木邦子)
[NIKKEIプラス1 2020年1月11日付]
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