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低温やけど、お年寄り注意 ゆたんぽ・電気便座でも

感覚鈍り重症化しやすく

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NIKKEI STYLE

熱湯や火炎などに触れたわけでもないのに皮膚がヒリヒリ痛んだり水ぶくれができたり――。ゆたんぽをはじめ心地よい温度の暖房器具でも長時間使い続けるとこうした「低温やけど」を起こしやすい。低温やけどは気づきにくいうえに重症になりやすく、特に介護が必要な高齢者や糖尿病患者などは注意が必要だ。

「低温やけどは範囲は広くないが傷が深いことが多く、重症になりやすい」。東京女子医科大学形成外科の亀井航医師はこう注意を促す。

高齢になると温度などの感覚が鈍くなったり皮膚が弱くなったりするため、低温やけどを起こしやすい。特に自分で動きにくい人や意思の表示が難しい病気の患者は発見が遅れがちで、周囲の注意が必要だ。糖尿病患者も末梢(まっしょう)神経の障害から熱さや痛さの感覚が鈍くなるため、低温やけどになっても気づきにくく重症化しやすい。

よく起きるのは、就寝時にゆたんぽを足元に入れたまま眠ってしまい、朝起きると足に低温やけどが生じているといった事例だ。セ氏44度というとやけどをするような高温とは思いにくいが、3~4時間以上同じ場所を温め続けると低温やけどになる。同50度になると2~3分でも発生する可能性がある。

ゆたんぽは特に低温やけどの発生報告が多く、製品評価技術基盤機構(NITE)に報告された2009~18年度の事例87件のうち25件と約3割を占める。東日本大震災後に利用者が増えたが、使う本人だけでなく介護の担当者や家族にもゆたんぽを使った経験がない人も多い。直接皮膚に触れないようにタオルでまくなど使用の注意もよく読んで使いたい。

電気こたつの中や電気カーペットの上などで眠り込んでしまい、低温やけどになることも少なくない。ゆたんぽやカイロなどによる低温やけどを防ぐためにも、長時間同じ場所に当てて使い続けないことが大切だ。ゆたんぽなどは就寝前に入れて寝具を温めておき、就寝する際には寝具の外に出すように心がけたい。電気毛布のような電気製品は体が温まってきたら早めにスイッチを切ったほうが安全だ。

 糖尿病患者の場合は、人工透析中に足元を温めるためにゆたんぽなどを使い、低温やけどになることもある。「こたつなど足だけを温める器具はなるべく使わず、部屋全体を暖かくするのがよい」(NITE製品安全センターの吉津兼人参事官)という。

暖房機能がついた電気便座による低温やけども多く、特に高齢者の事例が目立っている。NITEに報告された09~18年度の9件のうち、60歳以上が7件と他の製品が原因の事例に比べて飛び抜けて比率が高い。なかでも80歳代が6件を占め、10分の使用で重傷のやけどを負った例も報告されている。

最初は便座の温度が高くなりすぎないよう「低」に設定してあっても、使用者が設定温度を「高」に変えてしまい低温やけどを負う事例もある。家族など周囲も温度設定が高くなっていないか、時々確認してみたほうが良さそうだ。

NITEに報告された09~18年度の事例のうち4分の3は11月から3月にかけて発生、12月と1月は特に多くなる。寒さが厳しさを増すこれからの時期、低温やけどで年末年始を台無しにしないよう気をつけたい。

◇  ◇  ◇

治療に時間 最悪なら切断も

やけどの重症度は広さと深さで決まり、皮膚の深い部分まで届くほど治療も難しい。低温やけどは広くなくても深い部分にまで達しやすく、最も重傷度の高い3度に達することも少なくない。

やけどが深いと皮膚の表面だけを移植する手術では治療できず、血管まで含めて皮膚を移植する「皮弁移植」などの複雑な手術が必要になる。特に症状が重いと顕微鏡で見ながら細かな血管をつなぐ専門的な手術になることもある。「糖尿病患者は細菌に感染しやすく感覚が鈍る末梢神経の障害も起きているため治療に時間がかかる」(亀井航医師)

足首のように皮膚から骨までが近い場所が深いやけどを負うと傷口から骨がのぞいてしまう場合もある。こうなると最悪の場合は足を切断することもあるという。

(編集委員 小玉祥司)

[日本経済新聞夕刊2019年12月25日付]

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