「安ければ」ではつまらない 日用品、新しい価値提案エステーの鈴木貴子社長

――他社と組んで事業領域を広げると?

トドマツから抽出した成分を使ったエステーの商品は消臭や花粉対策など広がっている

「そうです。業務用のサービスをやっている会社と組んでいきます。M&A(合併・買収)も国内の日用品の小さな会社を買いたいとは全く思っていません。アジアで手広く業務用の除菌をやっている会社があるならそことやってみたい」

――今の若い人はサブスクリプションで服を借り、メルカリで短期間に売買します。防虫剤などは使わなくなるのでは?

「サブスクで言えばマンション自体にアロマを楽しめる機構を作ることも提案できます。衣類害虫でも私たちはクリーニング店にムシューダの防虫カバーを提供しています。今後はレンタルで洋服を扱っているところでムシューダを使ってもらえればと思います。それがこれから私たちが広げていく道かなと思う」

女性の「温活」カイロで支援

――カイロが通年売れるよう、お尻やおなかを温める女性向け商品を発売しましたね。

「2年連続の暖冬はうちの社員にとって良い薬になりました。でないと彼らは『記録的暖冬のせいで、自分たちのせいじゃない』という言い方をします。でも地球規模の気候変動だから、季節品に依存している自分たちがいけない。新しいものをどんどん作っていかなければもう生き残れないということを理解してもらうには良かった」

「これはヘルスケア商品で、血流をよくして内側からきれいになるというコンセプトです。カイロの一部と思っているとホームセンターでどんと山積みにしちゃったりする。それは違います。例えばドラッグストアでは生理用品の売り場で売っていますし、ロフトにも置いてもらっています。これまでと違う販路で、カイロとは違う価値を伝えなければいけません」

――アイデアはどう生み出していますか。

「今までにない開発商品をと言ってますが、言いすぎるとみんな手足が動かなくなって。『これは前からあるからだめだ』と。そうじゃなくて、同じものでも違うターゲットに向けて出せば違うものになるんです」

「ホテルの客室には消臭剤がありますが、エステー製品はなかった。うちの社員もぼんやりしてたなと思います。ホテル側も消臭力でおなじみのエステーが手がけるクリアフォレスト、天然のものを入れているというストーリーがくっついた商品であれば使ってもらえます。今年から始めて年間の目標客室数を上期だけでクリアしました」

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