ルームサービス届けます 働くロボ、身近な場で活躍

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アームを伸ばしてゴミ箱が発熱していないか調べるロボット(千葉県成田市の成田国際空港)
アームを伸ばしてゴミ箱が発熱していないか調べるロボット(千葉県成田市の成田国際空港)

ロボットといえば製造ラインで規則正しく動く機械の印象が強い。最近はホテルやショッピングモールなど身近な場に活躍の場を広げているという。働きぶりを探った。

「ビールとつまみをお願いします」。先月末、新宿ワシントンホテル本館(東京・新宿)の部屋から記者がルームサービスを頼んだところ、ほどなくして電話が鳴り、到着を知らせてくれた。ドアを開けると立っていたのはホテルのスタッフではなく、腰くらいの高さのロボットだった。

同ホテルが4月に導入した自走式デリバリーロボット「S―mile(スマイル)」。映画「スター・ウォーズ」に出てくるロボットにどこか似ている。商品を取り出し、サインした伝票を戻すとミッション終了。働きぶりを評価する星の数が表示され、満点の5点を入力すると「イエーイ」と頭を振って喜んだ。そのしぐさがロボットとは思えないほどかわいらしかった。

普段は3階のフロント脇で待機し、注文が入るとスタッフが商品を載せ、部屋番号を入力する。ロボットは自らエレベーターに乗り込み、指定された階で降りて部屋まで運ぶ。人や障害物があると止まったりよけたりする。

新宿ワシントンホテル本館ではデリバリーロボット「S-mile」が備品やおつまみ、ビールなどを客室まで運んでくれる(東京都新宿区)=岡村 享則撮影

チーフマネージャーの柴崎貴輝さんによると、もともとは客室係の不足を補うためだったが、思わぬPR効果も呼んだ。物珍しさからサービスを頼む客も多いという。

今まで大きなトラブルはないが、一度センサーの不具合で行方不明になり、地下2階で発見されたことがあったという。これも、ご愛嬌(あいきょう)か。

空港の警備にも一役買う。「ピポピポーン、巡回警備中です」。今月初め、成田国際空港(千葉県成田市)第2ターミナルの出発ロビーで、ロボットが警告音を鳴らしながら巡回していた。セコムが6月から稼働させた巡回監視ロボット「セコムロボットX2」だ。センサーで障害物を検知し、巧みに人波を避けながら進む。現在、第1、2ターミナルで計4台が稼働する。

外国人にも分かるよう日英中韓の4カ国語を話す。自分の位置をセンサーで確認しながら、定期的に巡回ルートを自律走行する。カメラで画像監視し、映像は警備員が詰める監視センターに送られる。

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